そもそも無垢材って何?フローリング販売店の営業マンも知らなかった真実

知られざる住まいの真実
渋谷 浩一郎

住まいと人の成長は深い関わりがあるのか?そんなことを追求する元小学校教諭。住まいとアレルギーやアトピー、学力との関係にも注目している。現在、国内外の子ども達と関わりながら、住まいに関する書籍や冊子などの連載も行っている。要するに住まいのオタクである。

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新しく住まいを新築したり、リフォームをするとなると、あんな家がいいなぁなんて想像するのも楽しみの一つになります。

また、住まいに関するCMを見たり、書店で本を見てもちょっとウキウキしてくるものです。

そんな方々からよく耳にするのが、「できれば無垢材にしたいのですが…」という声。

では、この無垢材とは一体何なのでしょうか?

これについて、正しく理解しておくことで、どんな材で住まいを仕上げていくのか?

迷いも減っていくことでしょう。

何より、自信をもって工務店やメーカーの営業マンさんとも会話ができるようになります。

 

ちなみに、こんな営業マンがいらっしゃいました。

「うちは、天然の木材を輸入して住まいを作っていますから、もちろん、住まいは無垢材となります。」

私に言わせると、これは大きな間違いです。

このあたりのことも、最後までお読みいただければ、正しく理解できるはずです。

 

 

そもそも無垢材って何だ?

リフォーム用語集にはこのように説明が書かれています。

 

一本の原木から角材や板を直接必要な寸法に切り出したものの事。木本来の質感、風合いという面で魅力があり、化学物質を含まない自然素材としても注目されている。一番の特長として調湿作用があり、湿気の多い日は水分を吸収し、乾燥している日は水分を放出して湿度を一定に保とうとするため、『縮む』『膨らむ』という性質がある。また、コンクリートの約2倍とも言われる優れた断熱性があり、周囲の温度に影響されにくいため夏は涼しく、冬は暖かい環境を生み出す。

 

どうやら、かなり優れたもののようですが、

原木から指定のサイズに切り出しただけのものを無垢材と呼んでいます。

余計なものを一切加えていない木材という風に理解してください。

椋の木を加工した材「椋材」ではないのです。

杉であっても、栗であっても、檜であっても…

何も加えずに材として出来上がったのもであれば、全てそれらは「無垢材」なのです。

 

何かが加えられた木材というものがあるのか?

あなたは、こんな疑問をもつかもしれません。

何かが木材に加えられたものは、たくさんあります。

 

防蟻木材とは?

例えば、防蟻剤が注入された木材というものがあります。

一般に防蟻木材と呼ばれ、ホームセンターなどでも販売されています。

防蟻剤とは、

木造建築物の劣化の主な原因の、イエシロアリやヤマトシロアリによる木材の採食を防ぐため、シロアリが建築物へ到達するのを阻止するために土壌に散布したり、木材を食べるのを阻止するために木材に塗布するアリ駆除剤です。

 

つまり、防蟻木材は、防蟻剤が加えられたもので、切り出しただけのものではありませんから、一般に無垢材とは呼びません。

防腐防蟻処理された木材

 

合板とは?

まるい原木を巻紙をのばすように薄く切り取り、その木目が交差するように奇数枚張り合わせたもの。特に、ベニヤ板。

と定義されいます。

つまり、貼り合わせたものですから、貼り合わす際に接着剤などが用いられます。

ということは、これらも木を指定のサイズに切り出したものではなくなるために、無垢材とは言えません。

これらは、様々なところに用いられており。構造用合板という言葉があるように、住まいの見えない部分(壁下地材・床下地材)などに使われることも多いのです。

実際、あなたもこのような合板は、見かけたことがあると思います。

 

じゃあ、輸入された天然の木材は無垢材ではないか!

Googleで「輸入住宅 無垢材」で検索をしてみてください。

面倒な方は、こちらのリンクをクッリクしてくれれば検索結果のページが開きます。

たくさんの会社が、輸入住宅でありながらも「無垢材で…」と言われています。

 

ところが、木材を輸入するという時点で薬剤まみれに木材はなっているのです。

たとえ、丸太のまま木材を輸入しても、それらは薬剤まみれになっているのです。

 

輸入したものに薬剤を散布しなければならない理由がある!

薬剤の散布がいいとか、悪いとかということが言いたいのではありません。

木材を輸入した際に、必ず薬剤を散布しているから日本が守られているという側面もあるからです。

 

例えば、琵琶湖はブラックバスの問題で悩まされているのはご存知でしょうか?

本来日本に生息しないブラックバスを琵琶湖に放した結果、ブラックバスが繁殖してしまったのです。

それによって、琵琶湖の生態系が大きく変わってしまったという問題です。

ここでは、この問題に詳しくは触れませんが、海外から物を国内に入れるということは、便利な反面、こういったリスクを抱えることになるのです。

 

ブラックバスで、私たちの命が脅かされることはありませんでしたが、

海外で命を脅かす病気の元となる害虫や微生物などはたくさんいます。

これらが木材とともに国内に入ってはいけないために、輸入されるものには薬剤の散布が義務付けられているのです。

ですから、冒頭に紹介したリフォーム用語集の定義の物を無垢材と呼ぶのであれば、輸入木材に無垢材は存在しないのです。

 

より詳しく、輸入木材について知りたい方は、環境省に掲載されているファイルをご覧ください。

 

あなたはなぜ無垢材がいいなぁと思ったのか?

いろいろ迷った時には、原点に戻ることが重要です。

そもそもあなたが「無垢材っていいなぁ」と思ったのはなぜでしょうか?

  • 何だか暖かみがある。
  • 家族が健康でいられる気がするから。
  • 高級感があるから。
  • アレルギーなどが酷いために改善したいから。

こうした理由をよく耳にします。

もしあなたが、見た目の高級感だけを重視するというのであれば、輸入木材でもいいと思います。

けれども、より自然に、心地よさも欲しいから…と理由で無垢材を求めたならば、輸入木材の現状を知っておくことは重要です。

 

私たちは、居心地の良さを追究していますから、いずれ「無垢材」呼ばれれるものに何らかの基準が設けられることを願っているのです。

渋谷 浩一郎

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