シロアリの対策には檜が本当にいいのか?本当に強い木材は何だ?

知られざる住まいの真実
渋谷 浩一郎

住まいと人の成長は深い関わりがあるのか?そんなことを追求する元小学校教諭。住まいとアレルギーやアトピー、学力との関係にも注目している。現在、国内外の子ども達と関わりながら、住まいに関する書籍や冊子などの連載も行っている。要するに住まいのオタクである。

渋谷 浩一郎をフォローする

マイホームを新築するとなると、せっかくの住まいだからシロアリからも守ることも考えよう。と思うものです。

また、地震が起きたあとも、我が家はシロアリにやられていないだろうか?なんて気になるかもしれません。

実際、どんなに丈夫な構造で住まいを建築しても、構造体がシロアリにやられてしまうと、もちろん強度は落ちてしまいます。

また、巷では「檜はシロアリが食べない」などという噂のようなものもありますが、果たしてそれは本当なのでしょうか?

今日は、シロアリの性質を見ながら、シロアリに強い木材はどんなものか、あなたと一緒に考えてみたいと思います。

 

シロアリはどんな生き物?

通常はウジャウジャと群れでいることが多いですが、気持ち悪いのでこんな上品な写真を掲載しました。

ウィキペディアには、こう解説が書かれています。

主に植物遺体を食べる社会性昆虫である。熱帯から亜寒帯まで、陸上のほとんどの地域に分布するが、熱帯に種数が多い。いわゆる蟻塚のほとんどは、シロアリによって作られる。

シロアリにはヤマトシロアリ、イエシロアリのような下等シロアリとキノコシロアリのような沖縄以南に分布する高等シロアリがある。家屋に被害を与えるのは下等シロアリである。

木造家屋などに棲みつき木材(場合によってはコンクリートやプラスチック、動物の死骸なども食い荒らすこともある)を食い荒らす害虫として忌み嫌われるが、自然界においてはセルロースの分解に携わる重要な働きを持つ。近年ではシロアリの消化器官内の共生菌によるセルロース分解プロセスがバイオマスエタノールやバイオガスの製造に役立つ事が期待され、研究が進められる

都会では直に見ることは少ないかもしれませんが、木材を雨に濡れるような場所においていると、彼らは、木材を食べ始める。

シロアリは次のような場所を好む。

  • ジメジメとした水分の多い場所。
  • 木材や落ち葉などががあるところ。

ということは、

どこかで雨漏りがしてしまった…という場合は、構造体が湿っているので、シロアリにやられる可能性もあるので、要注意です。

また、家の周りを清潔にしておくことも大切です。

とは言っても、常に落ち葉を掃き、家の周りまで綺麗にすることは現実的ではありません。

私たちは、もはや打つ手がないのでしょうか?

 

シロアリは果たして悪い虫なのだろうか?

ウィキペディアに書かれていた通り、シロアリは悪者にされるケースがありますが、植物遺体を食べる虫です。

山には、毎年大量の落ち葉が落ち、水害などで木が倒れてしまうケースもあります。

こうしたことが、毎年行われているにも関わらず、山の落ち葉の量は概ね一定なのは、シロアリをはじめ、ダンゴムシやキノコ類など、様々な生き物が食べて、分解をしてくれているからです。

もし、彼らが存在しないとなると、今年は腰の高さまで落ち葉があったから、来年は胸くらいまでの高さまで積もるだろうなぁ…という会話をすることになるでしょう。

実は、私たちにとってはゴミとなるものを、彼らは今日も分解をして土に戻そうとしてくれているのです。

だから、彼らの存在が悪だ!ということでは、ありません。

 

雨にも濡れることのある薪はシロアリにやられないじゃないか!

あなたもこんな風景を何度かは見たことがあるでしょう。

もちろん、薪ですから雨に濡れない方がいいかもしれませんが、かと言って室内に保管ということも実際しにくいでしょう。

薪ストーブの生活を楽しんでおられるような方は、多少、雨に濡れることも覚悟の上で薪棚というものを作り、薪を保管されています。

雨天で風が強ければ、すぐに濡れてしまいます。

 

あなたは薪が濡れてシロアリにやられた!

なんて話を耳にしたことがあるでしょうか?

 

もし、こうした薪もシロアリにやられるケースがあるのであれば、屋外にこんな薪棚があってはいけません。

ここでシロアリが大量に発生して、家屋に侵入してしまうことも考えられるからです。

ところが、こうした薪棚の薪がシロアリの被害にあって…なんていう話は耳にしません。

 

シロアリの被害が気になって完全に防御しようとしている住まいはシロアリにやられるのに、結構雑に扱っている薪はシロアリにやられない…。

不思議な現象が身近にあるわけです。

なぜ、こんな不思議な現象が起きるのでしょうか?

 

シロアリが私たちに教えてくれる大切なこと

実は、冒頭に紹介したウィキペディアの文にこの不思議な現象に対する答えが書かれているのです。

植物遺体を食べる社会性昆虫という部分です。

彼らは、死んだものを分解するために食べるのです。

山に生えている木々だって、どんなに雨に濡れても元気に生きていれば、シロアリに食べられることはありません。

人間も同じです。

私たちが生きていれば、どれだけ雨風に打たれても虫に食べられるということはありません。

ところが命を全うした時に、腐敗が始まり、微生物や虫たちに食べられ始めるのです。

つまり、

シロアリが住まいを食べるということは、住まいが死んでいるということを意味するのです。

 

では、なぜ薪は死んでいないのでしょうか?

薪割りなどの活動をされた方ならお分かりかもしれませんが、切り出した木が約1年間かけて乾燥させられた木がようやく薪になるのです。

ところが、私たちの住まいに用いられている木材は、切り出してからすぐに高温で乾燥させられるのです。

ここが木材の生と死の境目となるわけです。

 

この試験結果も参考になります。

シロアリたちは、この違いをちゃんと見分け、まだ地球上に残しておくべきものと、もう土に戻した方がいいものとを分別しているのです。

もちろん、檜はシロアリに食べられにくいとなどという傾向は多少はあります。

ところが、どんな木材であってもそれらが生きていることが、シロアリから住まいを守る上でもっとも重要なことなのです。

渋谷 浩一郎

住まいと人の成長は深い関わりがあるのか?そんなことを追求する元小学校教諭。住まいとアレルギーやアトピー、学力との関係にも注目している。現在、国内外の子ども達と関わりながら、住まいに関する書籍や冊子などの連載も行っている。要するに住まいのオタクである。

渋谷 浩一郎をフォローする
LINE@でさらに住まいを知ろう!

本当にいい住まいってどんなものでしょうか?
実は、その答えをあなたは知っているのです。
私たちは長年住まいとともに生きてきたのですから。
ところが、近年、私たちは目先の技術に目を奪われ、原理原則のようなものを見失ってしまったのです。
LINE@では、忘れかけた原理原則を元に、情報をお届けします。せっかくの住まいだから、正しく学び、体で感じてから選びたい…そんな方はお楽しみいただけるはずです。

知られざる住まいの真実
空気がうまい家