【意外とシンプル】集中できる部屋の作り方(環境で大きく変わる)

  • 子どもがなかなか勉強に集中しない。
  • テレワークなどで自宅で仕事をする機会が増えたけれども集中できない。

この様な声をあなたも聞いたことがあると思います。もちろん、「集中する」と一言で言っても、集中の程度・集中できる要因は、人それぞれですから、「〇〇をすると集中できるようになる」なんてことはありません。

では、「集中しやすい様な部屋を作る」ということを考えるのは無駄でしょうか。

実は、そんなことは決してありません。統計的に「集中しやすい部屋のつくり」「集中しにくい部屋のつくり」というものがあり、こうしたことを意識することで、「より集中しやすい部屋」にすることができます。また、こうした人間の性質を利用して、店舗のデザイン・設計が行われることも珍しくありません。

そこで、ここでは、

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より集中できる部屋の作り方

について、これまで、様々な文化財や店舗や住まいなどを設計してきた経験を踏まえて、解説します。

リフォーム・リノベーションや新築をする際の参考にしていただけたら幸いです。また、そんな大掛かりなことをしなくても、ちょっとした工夫で集中できる環境づくりはできますので、ぜひ、参考にしてください。

目次

【歴史から】本来、人は集中するのが苦手な生き物

いろいろな事に集中できればいいのですが、残念ながら…

人間は本来、集中するのが苦手な生き物

です。

その理由は、もともと狩猟をしながら私たちの祖先は生きてきたためです。では、ここで次の2人を比較してどちらが生き残りやすいか考えてみてください。

集中くん

ついに獲物を見つけたぞ!
久しぶりに美味しそうなヤツだ!
絶対に取り損ねないぞ!

クールくん

美味しそうな獲物を見つけたぞ!
でも、こういう時に注意が必要だ。
獲物を狙っている時に、自分が狙われると大変だ!
周りにも注意しながら獲物を確保していこう

当然、クールくんの方が生存できる可能性が高いことが分かります。そして、クールくんの様な人は、実際に生き残り、子孫を残していきますが、集中くんの様な人が子孫を残す可能性は低くなってしまいます。

そのクールくんの様な人の子孫が我々であるために、私たちは次の様な環境では、集中力が欠けてしまうという性質をもっています。

  • 突然、ものが動いたと感じた時。
  • 突然、何か音がした時。
  • 周りと大きく異なる色を見かけた時。

あなたが野原で狩猟をしている時に、「どんなことがあると集中力が途切れてしまうのか」を想像すると、上記の3点は十分納得できるはずです。

スマホが近くにあると集中できないのも分かる気がするなぁ

敢えて集中しにくいつくりにしているお店

こうした人の性質を上手に活用して、店舗の設計がなされることも珍しくありません。

集中できない空間では時間が長く感じられる

思いきり楽しいことをしていると、本当は2時間も経過しているのに、30分くらいしか経過していないと感じることはたくさんあります。その一方で、何か嫌なことをしていると、本当は30分くらいしか経っていないのに、2時間くらい経過したと感じることもあります。

この嫌な時間の過ぎ方の心理を上手に活用したのが、

  • ファーストフード店
  • ファミリーレストラン

です。店内を見れば、ところどころにかなり派手な色が使われていて、私たちの集中力を潜在的に削ぎ落とすことで、店内のお客様の回転数を上げるという作戦です。

集中力が弱くなると、私たちは「時間が長く感じられる」という性質をもっているので次の様なことが起きるということです。

もう2時間も経った感じがするし、そろそろ帰ろうか。

店員

本当は、1時間しか経っていないけれど…
ありがたいお客様だわ。

集中できる空間では時間があっという間に過ぎる

反対に、ゆったりと長い時間を過ごして欲しい…と思われる店舗もあります。

例えば、高級な和食店には、集中が削ぎ落とされる様な要素がほとんどありません。

  • 店内の色数はとても少ない。
  • 照明は暖色系が使われることが多い(太陽に近いイメージ)。
  • BGMも無い場合が多いか、または、とても静かなものが使用されている。

つまり、お料理やその空間で過ごすことに集中してもらい、「もう2時間も経ったの?」と感じてもらうことを期待して店舗が設計されています。「もうこんな時間なの?」と感じてもらえた方が、満足感が高いためです。

この様に、私たちの身の周りを見ると、人の性質が活かされたものはたくさんあることに気付かされます。

【事例】集中できる部屋をつくるには?

次の様なことを意識すると、集中しやすい環境が整います。

  • できるだけ、色は自然に近いものを選び、シンプルにする。
  • 完全に静かな空間にするのではなく、少し周りの気配が感じられるようにする。
  • できるだけ自然なもので空間を作る。

私たちは、長い歴史の中で自然と共に生きてきたために、現代でも大自然に囲まれると穏やかな気持ちになるものです。山登りの最中、体力的には辛いと感じることがあっても、イライラした気持ちになりにくいのは、私たちが生きてきた環境と深い関わりがあると考えられています。

今ある部屋を集中しやすい環境にする方法

とにかく部屋をシンプルにするのが一番です。ものを減らすことが一番ですが、難しい場合は…

  • 扉などがある収納にできるだけ片付ける。
  • 収納に入り切らないものには、薄い色の布を使って目隠しをする。
  • 多少、予算が掛けられる場合は、天然木系の家具(収納棚)を購入する。

などの工夫が考えられます。最近は、壁面収納を考えられる方も多い印象を受けますが、何を見せて・何を隠すのかある程度計画を立てておくことが大切です。見せるのもは、空間に対して少ないくらいで丁度良いと思います。

新築やリノベーションをする

私が新築やリノベーションの設計をする際には、もちろんお客様のご希望を第一に考えますが、やはり、「落ち着いた感じで暮らしたい」という声が圧倒的に多いのが現状です。

その為、

  • 家族構成やそれぞれが好きなもの、現在お持ちの持ち物の量などを考慮して、見えない収納の体積をイメージする。
  • 壁面・床は極めてシンプルな自然素材を用いる。
  • できるだけ造作家具を作るようにして、住まい全体の統一感を出す。

この様なことを意識しています。詳しくは、施工事例をご覧ください。限りなく自然に近い住まいだと感じていただけると思います。

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この記事を書いた人

株式会社ハウス工房の設計担当。
重要文化財の修繕にも関わり、これまでに店舗・住まいを設計した数は数え切れない。京都市内では、狭い空間をリノベーションする仕事も多く、問題点をアイディアで解決できた瞬間に喜びを感じる。

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