新築やリノベをするなら書斎を取り入れたい【間取りの具体例】

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北村美千代

数々の店舗、住まい、文化財の新築・修繕のプランを行う。自由度が低く、制限があればあるほど建物のプランを考えるのが楽しくなってくるという習性がある。プランを考えている時間が至福の時間。

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2020年はコロナの影響もあり、オンライン化が一気に進み、業種によっては働き方が大きく変わりました。

この先、時代がどの様に変化するかは分かりませんが、オンライン化はますます進むだろうということは推測できます。

そうなると、少し前までは贅沢な空間のイメージが強かった「書斎」も必須になってきます。

そこで、今回は、書斎の存在について考えながら、

  • 書斎のデメリットを抑える間取り
  • 書斎を実際に使用されている方の声

を紹介します。

 

そもそも書斎とは?

そもそも書斎とはどんな場所の事を言うのでしょう。いくつかの辞典で調べて見ましたが、

読書・執筆などをするための部屋

とまとめることができそうです。

現代に置き換えると、読書・PCを使って執筆、オンライン通話をする部屋という事になります。

この様に書斎を捉えると、これから書斎の必要性はさらに高まってくるだろうと思います。

 

歴史的には、ヨーロッパ貴族の住まいに「自分自身の場所」として設けられたのが発祥で、日本では明治時代から増え始めた西洋建築に設けられるようになりました。

だから、「書斎のある家」と言えば、お金持ちの方の特別な家という印象を感じる方も多いとおもいます。

 

本当は書斎が欲しいけれども、スペースが問題【書斎のデメリット】

書斎の存在のデメリット1 他の空間が狭くなる

当たり前の話ですが、書斎を設ければ、必ずどこかの空間がその分狭くなります。

本当は、上の写真の様に広々した書斎にしたいという方も多いでしょうが、敷地の問題があり、それが厳しいということもあります。

ですから、どの部分をどれだけ狭くするか…パズルの様な作業を行うのですが、必ずしも書斎を設けるのに大きなスペースは必要とは限りません

もちろん、書斎で何をするかによって広さは異なりますが、集中して本を読む・PCで作業をしたいというのであれば、小さな空間の方が良い場合もあります。

 

書斎の存在のデメリット2 本当に活用されるのか?

書斎があると、家族とは切り離された状態になるので、集中しやすくなります。

ところが、打ち合わせがしっかりとできていないと、ただの物置になってしまう場所でもあります。

書斎が必要だなぁと感じる方は、

  • どの様な作業をするのか?
  • どんなものが書斎に持ち込まれることになるのか?

まで、具体的にイメージをしながら担当者と話をすることが大切です。

将来を見据えて書斎を設けたいという場合は、具体的なイメージがしにくくなります。

その様な場合、私は書斎の存在のデメリットを抑えつつも、様々な形で利用できる書斎をお客様と一緒に考えていくことが多いです。

 

書斎の存在のデメリット3 常に綺麗な状態を維持しにくい

書斎は、学習や仕事に使われる場です。

読みかけの本や資料をたくさん広げないといけない事も多々出てくるものです。

中には、ものづくりをされている方で、作業中はたくさんの道具を机上に広げることになると言われている方もいました。

その状態が視界に入ると、他の家族はやはり気持ちよくないものです。

かと言って、その都度、全て綺麗に片付けるというのも現実的には難しいと思います。

 

実際に設計を行った書斎のある家の間取り

先に紹介したデメリットを抑えると次の様になります。

  • 大きな面積をとらずに、机の横幅を広くする
  • 視界に入らない様な位置に設ける
  • 完全個室にならない様に、扉はつけない(半個室のイメージ)
  • 造作で大きな収納スペースを作る

この様な考えのもとで作った間取りが次のものです。実際に長く愛用してくださっているようです。

10年以上毎日使われ続けてきた書斎(空気がうまい家®︎・京都府)

10年以上毎日使われ続けてきた書斎(空気がうまい家®︎・京都府)

 

また、家族の気配を感じながらも読書を楽しみたいというご家庭では、半個室のイメージをもう少し緩めて、次の様な形にしました。

大きく場所をとった訳ではありませんが、2つの事例ともに十分書斎の役割を果たしてくれる上に、集中できる環境だと言っていただきました。

 

【要注意】家具類の施主支給(持ち込み)は入念な計画を!

造作でテレビボードを作るケースはとても多い(リノベーション・京都府)

造作でテレビボードを作るケースはとても多い(リノベーション・京都府)

私たちが施工する場合、家具類も含めて提案をすることが圧倒的に多いのが現状です。

家具も造作すれば、無駄なスペースを0に近づけることができる上に、サイズや質感がしっくりとくる状態にできるためです。

もちろん、お気に入りの家具などがある場合は、それにあわせて設計を行いますが、特に書斎の場合、スペースが限られているので、スペースを十分に活用することを考えると造作するのが一番だと思います。

ハウスメーカーや工務店によっては、施主支給(持ち込み家具等)については、相談できないという場合もあるので、注意が必要です。

 

カフェが書斎の文化になりつつ時代

近年、カフェにPCを持ち込んで仕事をする人が随分増えてきました。

きっと、スターバックスが、コーヒーショップではなく、第3のあなたの居場所というコンセプトで場所を提供し始めたのが、この文化の起源かと思っています。

これも新しい文化としてとても興味深いのですが、ここから分かることは、

誰もが自分のしたい事に集中できる場所が欲しい

ということではないでしょうか。

一時、「客間・応接間がある家」が一つのステイタスになっていた事がありますが、それを思うと自分自身の為に集中できる小さなスペースを確保することは決して贅沢ではないと思います。

また、小さな書斎での大人の頑張りを子ども達が肌で感じることができるという点が、書斎のある家の本当のメリットだと思います。

狭い空間をどう居心地のいい空間にするか…私が考えるプランも大切ですが、床材や壁をどんなもので仕上げるのかもとても重要なポイントだと思います。

 

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