あなたが新築・リフォームをするとなると、たくさんの人が関わることになります。
特に空気がうまい家®を施工するとなると、絶対に欠かせないのが建材メーカー「カイケンコーポレーション」のみなさまの存在です。
一般的な住まいを施工する場合、それらに用いる材料を制作しているメーカーの方と深く接点をもつことはありません。
ところが、空気がうまい家®に住むとなると、材料を製作しているメーカー「カイケンコーポレーション」の方々とも深い関わりをもつことになります。
カイケンコーポレーションの専務、浦上日章さんは、こんなことを言われていました。
これが、どういう意味なのか、詳しくお話を伺いました。
建材メーカーって、どんな仕事をされているのですか?
もっとも簡単に言うなら、建物を作る材料を研究開発し、販売することです。
ですから、取引先は全国の工務店が中心となります。
ただ、音響熟成木材や幻の漆喰をはじめ、様々な商品の良さや大切さを発信していくことに難しさを感じることもあります。
例えば、
だから、燃費を爆発的に向上させることができました。
と言えば、その素晴らしさは良く分かります。
新しい技術を生み出すための努力や発想の面白さに注目する人もいるかもしれません。
ところが、私たちがこだわっているものの一つに音響熟成木材というものがあるのですが、ハイブリッドカーの様にはすっきりとしません。
敢えて、短く説明するとこの様になります。
ところが、これではなかなかピンっと来ないと思います。
時代の流れが早い中で、私たちは「ゆっくり」ということも大切にしていますから、社会とは逆行しているかの様に感じられる方もいらっしゃいます。
音楽を木材に聴かせるなんて…馬鹿げたことを!という方もいらっしゃいます。
そんな方にも、「生きた木材と付き合うとたくさんのことを教えてもらえるよ」と伝えたいのですが、こればかりは言葉では、なかなか表現しにくいものです。
ですから、「身体で全てを感じてもらいたい」という想いで、空気がうまい家®で宿泊できる様にしたり、実際にどの様な様子で木材を乾燥させているのか、生で見てもらえる様にしています。
個性的な木材、音響熟成木材などの商品はなぜ誕生したのですか?
なんでも、早いことが求められる時代に、時間をかけて木材を乾燥させ、しかも、音楽を聴かせているというのは、一般の方からすれば、不思議だと思います。
「時間をかける」というのは、会社経営の側面から考えても大きなリスクでもあります。
けれど、リスクを承知の上で、木材は絶対に時間をかけて乾燥させる必要があったのです。
住まいによる大きな健康被害を解決したかったのです。
音響熟成木材を私たちが作るきっかけとなったのは、シックハウス症候群と深い関わりがあります。
建築物の中に入ると体調が悪くなる…ということは、絶対にあってはいけないことなのに、その様な問題が起き、今もなお、シックハウスに苦しんでいらっしゃる方がたくさんいます。
また、多くの人は「私、花粉症です。」と言われますが、花粉症の方が空気がうまい家®に入っていると全く問題がなかった…という事例は数え切れないくらいあります。
つまり、見方を変えると花粉症だって、シックハウスの一つだと言えるかもしれません。
そんな国民的な問題の原因が、建物ということであれば、建材メーカーとして絶対に何とかしていこう!というのが、音響熟成木材誕生の原点です。
そして、今、私が問題だと思うのは、建物は知らなければ選べないということです。
食材を選ぶ様に住まいを選んで欲しい…というのが私の願いでもあります。
食材をこだわって選ぶ人が増えてきたことは社会が豊かになった証拠
近年では、オーガニックという言葉も浸透し、ご家族の健康を意識される方やより美味しいものを食べたいと思われる方は、食材選びからこだわっていらっしゃいます。
その選び方も千差万別で、
- オーガニック食材専門店で買う
- スーパーのオーガニックコーナーで買う
- 知っている農家さんから購入する など
この様になってきたのは、食品に対する知識が社会に広がっていったからです。
ニンジンを買うにしても、様々なニンジンがあり、購入方法も様々あることを知っている方は選択をすることができます。
こうしたところまで、多くの方が意識できる様になってきたのは、社会が豊かになった証拠だと思っています。
けれど、住まいについてはまだまだ、材料を選ぶというところには至っていません。
住まいはそう簡単に購入できるものではありませんから、材料のこともしっかりと理解してもらった上で、どんな住まいが理想的なのか考えて欲しいというのが願いです。
そして、大きな課題だと思うのは、大人も子どもも建物を選べない場合があるということです。
例えば、
いくら建物の材料の知識があったとしても、子ども達が通う学校の建物は選べません。
仕事先の建物も選ぶことができないわけです。
食べ物でいうなら、とにかくお腹を満たすことだけを目標にした食べ物で溢れている様な状況だと思う訳です。
ですから、少しずつでも、建物の材料の質を感じられる場を作ることも私たちの重要な役割だと思っています。
近年、店舗や保育園などにも、私たちの建材が用いられることが増えて来たことは、とても嬉しいことなのです。
音響熟成木材も一つ一つが個性溢れる木で人と同じなのです。
音響熟成木材は、人を育てるのと同じという視点で見ていただけると分かりやすいです。
人を育てるときに、無理やり「サッカーをしなさい」と言うことはありません。
それは、サッカーが大好きな子もいれば、絵を描くことが大好きな子どもがいるためです。
それぞれの得意なことや好きなことがより伸び伸びとできる様に支援をしながら子育てをしていきます。
実は、木材も全く同じで、水分を抜けば建材として使えるという単純なものではありません。
また、無理に熱を加えて水分を抜けばいいというものでもありません。
それは、強制的に「サッカーをしなさい」と言っている様なもので、それでは木の持ち味がなくなってしまうのです。
ですから、38℃という温度で熟成させていくのですが、熟成期間も同じ種類の杉であっても1本1本異なります。
私たちが作りたいのは、産直の様な新しい文化なのです。
私たちは、空気がうまい家®を建てられるお客様の声を直接聞いたり、すでにお住まいの方の声を聞くことも大切にしています。
それは、住まいの材料のことを知ってもらうために大切なことだと思っています。
あなたが野菜を購入するときも、「よく知っている近所の山下さんが畑で育てられたキャベツ」であれば親しみももてるでしょうし、農薬などの面でも気になることがあれば質問することもできます。
生産者の顔が分かり、理念や商品が出来上がるまでの過程が分かるからこそ話が深まることもたくさんあります。
食材だとこんな会話はイメージしやすいと思います。
山さん。
今年のキャベツはえらい甘くて美味しいわ。
なんか育て方変えた?
ほんまですか?
最高に嬉しい言葉ですね。
実は、毎日キャベツに甘くなってくれよーって話し掛けていたんです。
九谷田さんだったら、その気持ち分かるでしょ。
建材だって同じ感覚が大切だと思っています。
「フローリング材は、なぜ浮作りにしているのか?」なんて質問をいただくこともあります。
「アレルギーやアトピーが酷くて困っているけども、実際に空気がうまい家を体感させて欲しい」と質問や意見をいただくことがあります。
だから、私たちはメーカーでありながらも、空気がうまい家®にお住まいの方々と近い存在、産直の農家さんの様な存在でもありたいと思っています。
中には、
「よくそこまでやるよなぁ。普通のハウスメーカーの家に住んでいる人がフローリングを作っている会社の人に会うか?会社名も知らないよ。」
なんて言われますが、私たちはいい家を建てることだけをゴールにしていませんから、空気がうまい家®に住んでいる方々に会いたいと思うのです。
最高の喜びは、いい発想がご家族に宿ることです。
私たちは、もう十分お分かりの通り、建材メーカーですから「いい住まい」を作ることが大事な仕事だと思っています。
- どれだけ時が経過しても居心地がいい家。
- 一歩入った瞬間に空気が気持ちいいと感じる家。
- 自然な暖かさ、涼しさを感じることができる家。
まだまだ、目指すことはたくさんありますが、こうした住まいを作り上げることがゴールではありません。
空気がうまい家®で生活をスタートされて、体調がよくなった…と言われることはもちろんのこと、さらには、自然の凄さを改めて感じることができた…と言われることを目指しているのです。
例えば、こんなことを言ってくださったご家族もあります。
ですから、兄弟で比較するのではなく、兄弟の持ち味がどうすればより活きるのか?そんなことを考えながら子育てができる様になってきました。
この様な言葉を語られた時に、メーカーとして仕事に関わっていて本当に良かったと感じます。
いい住まいと言うのは、機能面だけではなく、住んでいる人に応じたメッセージを届けられるものだと考えています。