順調にマンションのリフォームは作業が進んでいます。
これまでの作業の様子は、こちらにまとめています。
毎日、大工さんがコツコツ作業を進めていますが、この日は、キッチンを設置するということで、トクラスの方々が施工に来てくれました。
そこで、今日は、
- キッチンをいれたから分かる!新築の臭い
- どの様な形でキッチンが設置されていくのか?
を紹介したいと思います。
うわぁ、今日は臭いがきついですね。
空気がうまい家®︎では、これまでにも紹介してきたように、室内の空気をとても大切に考えています。
ところが、先日は、「臭いがキツイですね」と言われてしまいました。
これがどういうことなのか?さらに詳しく見ていきたいと思います。
部分的に空気がうまい家の材料を用いることはオススメしません
リフォームや新築で「空気がうまい家®︎」を作る際には、一切、化学物質の入っていない、音響熟成木材や幻の漆喰を床や壁面に使用していただいています。
お客様からすれば、
と、思われる方もいらっしゃいますが、
これまで、様々な物件を施工して、空気がうまい家®︎で使われる材料を部分的に使用することは、とても、もったいないことは明確なのです。
その理由も、この記事を最後まで読んでいただけたら、あなたもお分かりになると思います。
施工現場にキッチンが搬入された途端、空気が変わる!
キッチンの設置が完了するのをお客様はとても楽しみにされていましたので、当日の夕方に現場にご案内いたしました。
玄関の扉を開けた第一声が、
「うわぁ、今日は臭いがキツイですね。新築の臭いですね。」
と言われたのです。
これまで、約1ヶ月施工をしてきましたから、この間に何度もお客様は現場をご覧になられています。
これまでは、「新築の臭いがする」なんて言われることが無かったのですが、キッチンが入った途端に、「新築の臭いがする部屋」になってしまったということです。
キッチンを入れただけでも、これほどの影響があるにも関わらず、
もし、部屋全体をクロスで覆い、強力な接着剤を用いて施工すると、大変なことになりそうな気がします。
そして、
「新築の臭いって相当キツイですね。いつも言われていることが良く分かりました。」
と言われていました。
とことんこだわるなら、キッチンもバスも音響熟成木材で!
先に触れたように、空気がうまい家®︎にするのであれば、壁や床は、音響熟成木材と幻の漆喰を使用していただくようにしています。
ただ、キッチンやバスと言った水回りは、
「本当に木材が痛まないのか気になって仕方がない」
という声をありますから、一般的な住設機器メーカー(リクシル・トクラスなどお好きなメーカー)のものから選んでいただくこともあります。
じゃあ、今回キッチンが入った途端、空気が変わった…ならば、空気がうまい家にならないじゃないですか?
そうそう。
いくら自然のもので部屋を整えても、生活を始めると何か人工的なもの、例えばテレビ・PC・衣類・家具…などが部屋に入ることになるでしょ。
だから、通常なら、結局、キッチンが入った時みたいに空気の質が変わってしまうから、空気がうまい!にはなりにくいよね。
じゃあ、ダメじゃないですか?
だから、壁面には「幻の漆喰」を塗ることにしているんだ。
自然って偉大で、多少の化学物質は上手に分解してくれるから、その力を借りた部屋にするってわけ。
分解とかって言うと、「本当?」って思われる方もいるけれど、それなら、空気がうまい家®︎に入ってみて確かめてみたらいいと思うんだ。
本当に幻の漆喰が化学物質を分解することができるのか?
そう思われた方は、こちらの記事も参照してください。
今回のように一般的なメーカーのキッチンを入れても、幻の漆喰が分解してくれるために、水周りだけは気になる…と言う場合は、一般的なキッチンやバスを導入するも可能なわけです。
本当は、上の写真の様に、お風呂に音響熟成木材を使用しても全く問題はありません。
ですから、当然、キッチンに音響熟成木材を使用しても全く問題ありませんが、初めて音響熟成木材に出会った人は信じられないことかもしれません。
なぜ、キッチンが入った途端、空気が変わってしまったのか?
キッチンを搬入した途端、空気が変わってしまった理由
ご覧の通り、一般的なキッチンは、自然素材で作られている訳ではありません。
キッチンの設置の際に、断面を見ると…
木屑を接着させるためにたくさんの接着材が散布されていることが分かります。
そして、内部が水によって劣化しない様に、表面には化粧板が貼られていることが分かります。
もちろん、接着剤は揮発していきますから、キッチンを入れた途端、空気が変わってしまったのです。
また、キッチン周辺には、キッチンパネルが貼られましたから、そこでも接着剤がたくさん用いられました。
この日、急に室内の空気が変わってしまったのは、このためです。
幻の漆喰が壁面に塗られるまでは、しばらく新築の臭いが漂ってしまうことになります。
さらに、この様な板がどうやってできるのか?
興味がある方はご覧ください。
もちろん、ホルムアルデヒドが発散しない様な工夫がなされていますが、他の薬品などがたくさん用いられていることが分かります。
無垢材を用いてキッチンを制作した場合、ここで紹介されたような化学的なものが一切含まれないということになります。
万が一、火事になったとしても有毒なガスが一気に放出されることはありません。
では、この様な合板が用いられることは悪なのか?
もちろん、この様な合板が用いられるメリットもあります。
今回紹介した合板は、細かい木屑を集めて、接着し、圧縮して板が作られていました。
つまり、木の形状に左右されることなく、大きな板が作れるのです。
これは、大幅なコストダウンにつながります。
ただ、住まいの歴史を見る限り、私たちが安くて早く完成する家を求めるようになってから、シックハウスによって苦しむ方が増えました。
また、明確にシックハウスとは言われていないにしても、アレルギー・アトピーに悩まされる方々が増加してしまいました。
反対に、アトピーに悩まされていた方が、
空気がうまい家®︎に引っ越してからは、みるみる症状が改善した、花粉症だったことを忘れていた…などという事例は、全国でたくさんあります。
少しコストはかかるけれども、
自分がベストな状態を維持できる住まいで生活をしていくのか?
とにかく住まいのコストを抑えることを優先させた方がいいのか?
住まいだけを見るのではなく、あなたとご家族の生活をトータルに見ながら考えることが大切になると思います。
キッチンは、こうして設置されます。
最後に、この日キッチンは、どんな風に設置されたのか紹介します。
こうした機会に、あなたの部屋を見まわしてください。
そして、毎日暮らしている何気ない部屋も、たくさんの人が関わって作られていることを改めて感じて欲しいと思います。
①搬入
②キッチンパネルの貼り付け・キッチンの組み立て
↓ガスコンロの下は、こうしてガスの配管が通されます。
③セットになっている吊り戸棚が取り付けられます。
④全体はこんな感じですが、汚れたり傷ついたりしてはいけませんから…
ただの箱の山に見えますが、設置は無事に完了です。
他の大工作業も終わり、化学物質をちゃんと分解してくれる幻の漆喰が塗り終わるまでは、箱を外したいですが、我慢。
さて、最初の方にお伝えした、「部分的に空気がうまい家®︎で使われる材料を用いるのは勿体ない」の理由はわかったでしょうか。
例えば、一部屋だけ空気がうまい家にすると、他の部屋に行くのが嫌になってしまいます。
また、床だけ音響熟成木材にしても、部屋中がクロスで覆われていると、結局は接着剤に囲まれて生活することになってしまいます。
もちろん、
「一部屋だけどうしても空気がうまい家®︎にしたい!」
ということであれば施工しますが、これまで、そんな形で施工させていただいた方は、結局、他の部屋も直したいと言われましたので、できるだけ、全面改修することをオススメしています。
とは言っても、ご予算や生活の仕方などもありますので、詳細は、相談させていただきながら決めていきたいと考えています。