満足いく家で生活できるようになるのに、時間とお金が結構かっかってしまいました。
それも、全部経験ですから、仕方ないかなぁ…と思っていますが、私の失敗や経験が活きるなら喜んで住まいについて感じたことをお話します。
これが、私の結論ですね。
と、滋賀県にお住まいの西出喜代治さんはしてくれました。
どんな経緯で西出喜代治さんは、こんな考え方になったのか、話を伺いました。
満足いく家で生活できるようになるまでに何があったのですか?
「失敗や経験を活かす」という言葉は、様々なところで当たり前のように使われる言葉ですが、西出喜代治さんの話を伺っていると、この部分に強い力のようなものを感じたのです。
何か深い想いがありそうで、詳しく話を伺ってみました。
薬学というのは、ひたすら失敗を活かす学問なのです。
私は、薬科大学で長年薬学を教えてきました。
薬の世界には、もちろん理論っていうのもありますが、試して検証して改善していく事がとても大切になります。
この考え方が、生活のあらゆるところに染み付いているのでしょうね。
退職を迎えた今でも、これから薬剤師になるという方に国家試験でみられるよくある失敗など伝える事ができたらいいなぁと思っています。
もちろん、薬剤師として活躍されている方にも、構造的に薬を見る視点も伝えられたらいいなぁと思っています。
最初は、国家試験に出ないような話を耳にしても無駄!なんて思う人もいますが、経験を十分に積まれた方は、ちょっとした蛇足的な部分こそ重要だ!という感覚は理解してもらえると思います。
こんな考え方をしていますから、私の失敗や経験が活かされるのなら、薬学の話に限らず、どんな話でもしますよ。
住まいの事は、最初は全くわかりませんでした。
もちろん、私は建築の専門家ではありませんから、自分の家をもつという事になっても、何を見て決断をしたらいいのか分かりませんでした。
もちろん、立地条件や価格、間取りなど一般的な視点で見て十分に検討したつもりで建売物件を購入しました。
最初は、嬉しく大満足で生活をしていたのですが、次の様な問題点があったのです。
- 床下の断熱が甘く、冬は暖房を入れても無茶苦茶寒い。
- 地盤が緩かったためか、段々と窓の開閉がしにくくなって行った。
- もう少し広々した感じで生活を楽しみたくなってきた。
特に寒さと窓の開閉については、大きな問題だと思い、リフォームする事にしたのです。
住まいとは長い付き合いをするために、快適さと飽きが来ない事も含めて、もう少し長期的な視点で見る事が大切だと思いました。
なぜ、空気がうまい家®の仕様でリフォームしようと思ったのですか?
リフォームをしようと決めたのちに、妻が新聞広告が気になると言い出したのがきっかけです。
妻は当時、薬剤師として病院に勤務していたためでしょうか、薬や化学の凄さも十分に知っていると同時に、怖さも熟知していました。
ですから、化学物質がふんだんに使われた住まいではなく、とことん自然に近い素材でリフォームをしたいと思ったようです。
そして、空気がうまい家®の建材メーカーのカイケンコーポレーションに問い合わせを入れて、京都府の(株)ハウス工房にリフォームをしていただいたという経緯です。
メーカーの方に想いを伝えても、丁寧に対応していただき、施工をする工務店さんをピンポイントで紹介していただけた事が良かったなぁと思います。
空気がうまい家®の生活が10年以上になりますが、いかがですか?
リフォームをするというのは、いいものだと思いました。
まず、問題の床下の断熱ですが、リフォームに伴いしっかりとしていただいたのは勿論の事ですが、床材の音響熟成木材自体が、随分分厚いですから、断熱の心配から解放された感じです。
正直いうと、音響熟成木材はしっかりした床材だから、床下の断熱は要らなかったんじゃないの?なんて思うくらいです。
そして、地盤の問題。
すでに少し歪んでしまった住まいですが、リフォームに伴いできるだけの事をしてくれました。
詳しい事はよくわからないのですが、地盤が下がってしまった所を中心に何か補強をしてくれたようです。
それ以来、歪みの問題はすっかり落ち着いています。
もし、まぁ大丈夫だろう…って放っておいたらもっと大変な事になっていたのだろうと思うと、思い切ってリフォームをしたのは正解だったと思います。
こうしてリフォームをした我が家ですが、10年経過した今でも来客があると、
「うわぁ、いい木の香りがしますね。」
なんて言われます。
住んでいる者からすると、なぜだか自分のことの様に嬉しいものです。
さらに、宅配便などの配達に来てくれた方までもが、玄関を開けた瞬間に驚かれるのです。
これだけ時が経過しても、木の良さを出し続けてくれている家って私は他に出会った事がありません。
ログハウスみたいで飽きないというのは大切な感覚でした。
人は、大きく変化する事を嫌うくせに、ちょっと飽きやすいという不思議な性格をもった生き物だと思います。
勿論、私も例外ではありません。
ですから、建売物件を購入して生活がスタートしてしばらくすると、気に入らないところが目につくようになってきます。
それは、決して悪い事ではありませんが、これから住まいを購入しようとする方は、人が飽きないものを十分に見つけておく事は大切だと思いました。
古来から現代まで受け継がれてきた物や文化は飽きにくいものなのでしょう。
- 書道・花道・茶道などの様な技術や作法
- 散歩・ハイキングなどの軽い運動
- 紅葉や滝や川のある風景などの自然
若い方からすれば、そんな事に触れて何になる?と感じるような事かもしれません。
よっぽどスマホの方が高機能で、様々なアプリがあるから実用的だと感じるかもしれませんが、大ヒットしたゲームやアプリがずっと愛されているケースはとても少ないように感じます。
これは、人が作りあげたものは、飽きてしまうという一つの事例のように感じます。
ところが、人が飽きないものを見ると、自然のものが多く、人の手が少し加えられているという絶妙なバランスがあるように感じるのです。
10年以上、空気がうまい家®で生活をしても全く飽きる事がないのは、人の手が加えられる加減が絶妙なんだとわかってきました。
もしかすると、料理人が素材の味をどう活かして調理するか考え抜いた料理と似ているのかもしれません。
こうした料理の味は素朴で、薄味かもしれませんが、何度食べても美味しいものです。
空気がうまい家®で生活をしていると常々そんな事を感じさせられるのです。
ですから、これから住まいを持とうと思われている方は、機能だけを見るのではなく、年齢を重ねても味わいが何度も楽しめる料理なのか?という視点で住まいを見る事が大切だと思います。
もし、ログハウスのような雰囲気が好きだ!というのであれば、最初から材質にこだわるのが、満足できる住まいを手に入れる一番の近道だと思います。