【読み物】畑から抜かれた大根は生きているのか?

自然の営み
渋谷 浩一郎

住まいと人の成長は深い関わりがあるのか?そんなことを追求する元小学校教諭。住まいとアレルギーやアトピー、学力との関係にも注目している。現在、国内外の子ども達と関わりながら、住まいに関する書籍や冊子などの連載も行っている。要するに住まいのオタクである。

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私たちは様々なところで「生きている」という言葉を使っています。

例えば、

  • 森は生きている
  • 生きている味噌
  • 生きた化石
  • 生きた木材

考えてみると、まだまだこうした言葉は挙がってきそうです。

「森は生きている」は童話やミュージカルの作品として有名ですが、その視点で見なくても、森に生えている木々は、生きていますから、「森は生きている」という言葉も十分に納得できるしょう。

では、「生きた木材」

また、今日、これらからあなたにお伝えする

大根は私たちが食べる瞬間まで生きている

という話は、どう考えてもおかしい話です。

 

木材は、森で伐採された木々の皮を剥ぎ、さらに切断されていますから、死んでいるはずです。

木造建築物の柱から新芽が生えてきた!なんて事も絶対にありません。

大根にしても同じです。

畑で引き抜かれ、調理する際には、切り刻まれます。

大根おろしなどにしてしまえば、確実に死んでしまいそうな気がします。

そんな事は、十分承知した上で、

大根は私たちが食べる瞬間まで生きている

という話をします。

次回、あなたが大根を食べた時に、この瞬間まで生きていたんだね。

そう感じてくれると嬉しいです。

 

私たちが普段食べる大根は、茎と根っこの部分!

大根を育てたり、畑に生えている姿を見たことがある人は、大根が地上にはみ出している姿を見たことがあるはずです。

ちょうど、上の写真の様な感じです。

通常、多くの植物は、「根」を地中にどんどん伸ばしていくのに、大根は上に出てくるのです。

畑の耕し方が甘く、根が伸びる事ができないのか?と思ったり、

大根は土の中なのか、外なのかも分からない馬鹿な植物なのだろうか?と思ったものです。

 

大根の地上に出ている部分は、茎だった。

大根の胚軸と根のイメージ

私たちが食べている大根の白い部分、全てが根っこだとすると、根っこから直接、葉が生えている摩訶不思議な植物という事になります。

また、上の図の様にカイワレ大根大根を比較しても、大根の上の方は茎だという事が分かります。

大根は、土が硬くて困っていた訳でもなく、馬鹿でもなかったのです。

私が、「大根」という漢字に惑わされていただけだったのです。

 

かいわれ大根は、大根の味が確かにする!

かいわれ大根の主な部分は、茎です。

根も葉もまだまだ小さいにも関わらず、食べた瞬間に大根独特の辛味を存分に楽しむことができます。

やはり、茎が大根の一部になっているという事です。

 

大根を切り刻んだり、大根おろしにするとなぜ辛いのか?

私は、大根の辛味が相当好きですから、大根の先の方を勢いよく下ろして大根おろしにします。

ところが、大根の辛味が苦手だという方は、大根の上の方をゆっくりと下ろして大根おろしにします。

同じ1本の大根なのに、なぜ下ろす場所や下ろし方によってこんなにも味・香りが違うのか?

あなたは疑問に感じた事はないでしょうか。

 

根を大根おろしにするのか? 茎を大根おろしにするのか?の違い

大根の辛味は、そもそも外敵から身を守るための成分だと言われています。

当然、地中にはたくさんの生き物がいます。

大根にとって根は、非常に重要な役割を果たす訳ですから、地中にいる生き物にかじられてしまうという事態は避けたいものです。

万が一、かじられたとしても、とても辛ければ、それ以降、生き物は近づくことはできません。

こうして、大根は「根」の部分を辛味成分たっぷりで守っていたのです。

 

一方、地上に出ている大根の「茎」の部分は、随分太く、頑丈ですから、外敵にやられてしまうリスクは「根」に比べると随分低くなります。

ですから、辛味成分を多くする必要はありません。

 

おろし金に乗せられても大根は自分を守ろうとしている!

畑に生えている大根を抜いてしまうと、確かに、それ以上成長する事はありません。

けれど、まな板に乗せられたり、おろし金に乗せられても、立派に自分を守ろうとする機能は果たしてくれています。

「辛味」で自分を守ろうとする機能を、私たちは食事を通して楽しんできた訳です。

そして、その機能は、私たちが大根を口に入れる瞬間まで立派な役割を果たしてくれています。

そう考えると、引き抜かれた大根は、切り刻まれても、大根おろしにされても「生きている」のではないかと思うのです。

 

何百年・何千年と代々生きてきた植物には、それぞれ生命を守る工夫がたくさん隠されているように思います。

そんな工夫を一つでも多く知りながら、生活ができたらどんなに豊かだろうなぁと思います。

 

昨夜は、大根の剣(つま)を蕎麦つゆにつけて蕎麦の様に夜な夜な楽しんでいました。

(大根の剣とつまは異なるのですが、そんな話は別の機会に)

これが結構、美味しいです。

大根蕎麦と呼んでいる

ダイエットの事はよくわかりませんが、大根そばダイエット!大ブームになるでしょうか。

息子も「美味しい!」とガッツリ食べていましたが、時間差で大根に攻撃されたようです。

「辛い!辛い!」と水を飲んでいました。

大根は、私たちが食べた後も、体を守ろうとしているようです。

 

 

渋谷 浩一郎

住まいと人の成長は深い関わりがあるのか?そんなことを追求する元小学校教諭。住まいとアレルギーやアトピー、学力との関係にも注目している。現在、国内外の子ども達と関わりながら、住まいに関する書籍や冊子などの連載も行っている。要するに住まいのオタクである。

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