京都市内の方とリノベーションのプランについて話をしていると
と、言いながら机を撫でていらっしゃいました。
最近は、天板に無垢材が使われているダイニングテーブルも増えてきた様に感じます。
そこで、今回は、
という疑問に対して、実例を交えながら詳しく解説します。
無垢材のテーブルと突板のテーブルは構造が違うことを知っておこう
ダイニングテーブルと言っても種類は様々です。
一般的な無垢材のものと、そうではないものをそれぞれインスタグラムから引用して紹介します。
まずは、無垢材のダイニングテーブル
この投稿をInstagramで見る
一般的な材料のダイニングテーブル
この投稿をInstagramで見る
ダイニングテーブル一つでも、何で作られているかによってガラッとイメージが変わることが分かります。
ダイニングテーブルを選ぶ際の大前提
ダイニングテーブルの雰囲気や色などにこだわりたいという人もたくさんいらっしゃいます。
ところが、赤ちゃんや小学低学年くらいのお子さんがいると、食事の時に何かをこぼしてしまうということは多々あります。
大人だって、時々、ダイニングテーブルを汚してしまう様な失敗をすることがあります。
だから、大切なのは
ことがとても大切です。
夕飯の時にダイニングテーブルが汚れてはいけないからと言って、気を遣いながら生活をするなんてともて息苦しく感じます。
当然のことですが、人が中心の生活ができる様にモノを選びたいと常々思っています。
そこで、天板によく使われる無垢材と突板の構造の違いを知っておくことは大切です。
無垢材と突板は何が違うのか?
無垢材がどんなものか、なんとなくイメージできると思います。
ところが、突板って?読み方さえも分からない…という方も多いと思います。
突板の構造を図で表現すると、次のようになります。
化粧板の厚さは、0.2mm程度の極めて薄いものもたくさん存在します。
木目がついた3段カラーボックスの板もこの様な形状をしており、作ったことがある人なら化粧板がかなり薄いということが想像できると思います。
一方、無垢材の場合は、突板の様な複雑な構造をしていません。
シンプルに1枚の板があるだけです。
これだけ、分かれば、無垢材・突板のメリット・デメリットが見えてきます。
簡単にまとめておきましょう。
メリット | デメリット | |
無垢材 | 傷がついても目立たない 質感が良い | 高価になりがち |
突板 | 安価 色が自由に選べる メンテナンスは不要 | 傷が目立つ 質感はチープになりがち |
ところが、無垢材と一言で言っても、種類は様々あり、私たちが新築やリノベーションと併せて利用しているダイニングテーブルには、無垢材のデメリットといわれる「塗装などのメンテナンス」は一切不要です。
私自身、数々の住宅や店舗、文化財のプランをしてきましたが、メンテナンスをしてはいけない無垢材(音響熟成®︎木材)というのに出会った時には、衝撃を受けました。
いまだに、同業者の方からは、そんなモノがあるはずがないと言われることもあります。
そこで、実際に、お子さんが赤ちゃんの時から利用されてきたダイニングテーブル(11年利用されてきたもの)の様子を紹介します。
通常、一般的な無垢材の場合、どの様なメンテナンスが必要なのかはこちらをご覧ください。
【実例】無垢材のテーブルを10年以上使った結果
上の写真の無垢材(音響熟成®︎木材)のダイニングテーブルが出来上がってから現在で11年が経過。
この間に、問題が起きたという話も聞いたことはありませんから、私たちがメンテナンスをしたこともありません。
もちろん、ご自身で塗装などのお手入れをされたこともありません。
ただ、食事の後に台拭きで拭き続けただけだそうです。
もう少し、ダイニングテーブルの様子が良く見えるように近くで撮影させてもらいました。
先に紹介した、マンションリノベーションのダイニングテーブルが新品の状態ですから、少し落ち着いた色に変わってきていることが分かります。
このご自宅、リノベーション完了から11年が経過した現在の様子は、
【無垢材の経年変化】10年以上お手入れをしなかった住まいの様子で紹介しています。
住まいが1つのものを長く使う楽しさを教えてくれる
近年では、ものが溢れ、必要なものが安くで手に入るようになりました。
素晴らしい豊かな時代とも言えますが、その一方でゴミは増え続ける一方です。
ゴミ問題については、以前から対策が必要だと言われ続け、みんなが努力している最中です。
それでも、まだまだ課題は大きいまま。
今日は、長く使われ続けてきたダイニングテーブルを紹介しましたが、ダイニングテーブルや住まいを通して、
- 長く付き合えば付き合うほど好きになれるものはどんなものか?
- 長く大切に使うって楽しいことなんだ
という事を考えたり、感じたりする人が一人でも多くなることを日々、願っています。
子ども達が成人し、また自分の住まいをもつ時に、
そう思える人が少しでも増えていくと、人も動物も植物も住みやすい社会になるだろうと思うのです。