【集成材と無垢材】接着の技術の進化から学ぶ

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渋谷 浩一郎

住まいと人の成長は深い関わりがあるのか?そんなことを追求する。住まいとアレルギーやアトピー、学力との関係にも注目している。現在、国内外の子ども達と関わりながら、住まいに関する書籍や冊子などの連載も行っている。要するに住まいのオタクである。

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集成材と無垢材のどちらがいいと思いますか?

実はこの様な質問を、他社の工務店やハウスメーカーの営業の方から質問をいただくことがあります。

実は、無垢材と集成材のどちらがいいか?の答えはとても難しく、使う人の考え方・使い方によって答えは大きく変わってくると考えています

私たちの場合は、「子ども・自分自身のためにより自然な環境で生活をしたい」というお客様ばかりですから、無垢材の方が良いとお答えしているのが現状で、集成材のメリットも十分把握しています。

ただ、集成材の性質上、接着剤の力が切れたら危ないのでは?という声も聞きますので、今回は、

木と木を接着する技術の進化

を丁寧に見ていきましょう。

ただ、木を貼り合わせているだけに見えるかもしれない集成材ですが、現代の形になるのに様々な課題を乗り越えてきました。

 

木と木を貼り合わせてより長いものを作るには?

空気がうまい家®︎の構造材(無垢材)

空気がうまい家®︎の構造材(無垢材)

一言で接着と言っても、合板の様に面と面を接着するものもあれば、繊維の方向に付け足し、より長いものを作る「たて継ぎ」と接着方法もあります。

今回は、「たて継ぎ」の場合の工夫について紹介します。

「たて継ぎ」方法の変化

直感的にも上の図の様に、面と面をつなぎ合わせる形(パットジョイント)では、強度は出せないということが分かると思います。

材の全体に対して、接着部分の面積がとても少ないのが問題です。

接着部分の面積をどうしたら広くすることができるだろう?

スカーフジョイントのイメージ

スカーフジョイントのイメージ

ということで、上の図の様に斜めにカットして接続する方法(スカーフジョイント)が使われる様になりました。

もちろん①の部分の大きさが大きくなればなるほど、接着面の強度は強くなることは明確です。

杉などの針葉樹を用いた場合、①の部分の長さが全体の10%もあれば、接続していない木材とほぼ同じ強度になります。

ところが、これでは、見て分かる通り、無駄になってしまう部分が結構出てしまいます。

また、接着剤が概ね硬化するまで、接続面が離れない様に力を加えておく必要があります。

どうしたら無駄な部分を減らすことができるだろう?

どうしたら、力を加え続けなくてもいいだろう?

 

接着面積が広く、無駄の少ないフィンガージョイント

接着面積が広く、無駄の少ないフィンガージョイント

そこで、考えだされたのが、現在様々なところで見られるギザギザの波と波を接続するフィンガージョイントという方法です。

これなら、接着面積を広く保ちながら、無駄になる部分を削減することができます。

また、このギザギザを組み合わせ、ギュッと差し込めば、しっかりと材と材が絡みあうために、長時間力を加え続ける必要もありません。

ここでは、たて継ぎの工夫についてとても簡単にまとめましたが、こうした技術の変化に伴って

集成材の質は高くなってきたのです。

 

実は集成材のフィンガージョイントに見られる隙間が超重要!

現在では、構造用に限らず、家具などにもフィンガージョイントが用いられています。

このフィンガーをよく見ると、フィンガーの先に小さな隙間の様なものが見える場合があります。

実はこの隙間はとても重要な役割を果たしていて、一言で言えば「あそび」の様なものです。

もし、フィンガーの先にちょっとした隙間がなければ、想定外の力が加わった時に、フィンガー部分に亀裂が入ってしまう可能性がありますが、隙間が少しあれば、力を逃すことができます。

当然、強度とあまり関係のない家具等ではこの隙間はない方が圧倒的に美しいですが、住まいの構造を支える部分となれば、この隙間の存在はとても重要になってきます。

 

ここまで読まれた方なら、フィンガージョイントと強度との関係は十分に理解されていると思います。

一度、整理をしておきます。

  • 一般的にフィンガーが深ければ深いほど接続部分の強度は強くなる。
  • フィンガーが深ければ、材料が無駄になってしまう部分も多い。
  • 構造用の材には、小さな隙間が意図的に設けられている。

当然のことですが、フィンガージョイントした材の強度は、何もジョイントしていない無垢材などと比較すると、強度は20%程度低下してしまいます。

ただし、ジョイントしながら一つの材を作っていくことは、強度的な問題となりうる節の部分を取り除きながら材を作ることができるという大きなメリットがあります。

こうしたことを踏まえると、簡単に、集成材の方が良い・悪いなどということはできないのです。

 

生えている木は、このジョイントの技術を自分で行っている!

今回、「縦継ぎ」について、簡単に紹介しました。

「材と材を繋げて長くする」ことに、人間は大変な苦労をし、改善をしてきたことが十分に感じられたと思います。

一方、山に生えている木は、成長の過程でどんどん長く(大きく)なっていきますが、【木造住宅の強さ】木そのものの強さについて知る・構造より重要で紹介している通り、人間が行なっている以上の工夫をミクロの世界で行なっています。

私たちが空気がうまい家®︎を作る際に、「無垢材の方がいい」というのは、強度・機能・費用など目に見える部分だけを評価しているのではなくて

住まいづくりを通して、今一度、自然の美しさや力強さを感じて欲しい

という想いも含めてのことなのです。

 

ですから、お客様には一手間であっても、時間が許す限り、この様な場所に宿泊していただき、住まいを支える材料がどの様に準備されているのかも、存分に見て、感じていただくことも大切だと考えています。

どの様にして建材ができているか体感することも大切

どの様にして建材ができているか体感することも大切

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

最近、「食べ物も産直の時代になりましたが、住まいも産直の時代になりましたね」とお客様にいわれました。

住まいづくりも、工務店だけの仕事ではなく、建材メーカー・お客様・そして私達…みんなで形にしていく過程を楽しみたいと思います。

 

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