冬に暖房を入れても寒い…。ファンヒーターやこたつの前から動けない…。
夏はとにかく暑い。38℃ほどの気温になれば「死にそう」なんて言って冷房をガンガンにかけてみるもののなかなか効かない。
さらに夜は、寝苦しい。
結局、体調が優れず仕事効率も落ちて、今度は時間がない。
きっとあなたもこんな循環に陥ったことがあるのではないでしょうか。
そんな時、冷暖房がサッと効く様な住まいだったらいいのになぁ…なんて思うはずです。
実は、それらを実現することは可能なのです。
なぜ、そんなことが可能になったのか、遮熱という発想を誰にでも分かる様に解説してみたいと思いいます。
真冬に「もう暑いくらいだから暖房を切りましょう」なんて言う?
何十人かが入る部屋に家庭用の小さなエアコンが二台。
1月にこれから人が集まるかと言って、エアコンの運転が開始されましたが、2時間ほどで暑過ぎるので切りましょう。と言う会話が普通に行われていたのが、上記の写真の場所です。
こちらにも、断熱・遮熱について触れていますが、今回は遮熱についてとことん見ていきたいと思います。
そもそも断熱ってどういうことですか?
近年の住まいは高断熱高気密と言われます。
この「断熱」と言うのには、一体どんな意味があるのでしょうか。
断熱と言うのは、文字通り熱を断つと言う意味があるんだ。
今、ここで火をボーボー燃やしても、そちらが全く暑くならない様に何かで遮ったら、しっかりと断熱できたと言うことになるんだ。
じゃあ、私の前に大きな鉄板でも立てたらいいの?
そうすると、鉄板が熱くなるまでは火の熱を断つことができるけれど、鉄板が温まってしまうと、フライパンの上空と同じ様に熱くなってしまうから、鉄板は断熱に向かないってことになるね。
コンクリートも熱くなるし、石も熱くなるし…
そう考えると、熱を伝えにくいものって少ないですね。
熱が伝わる仕組み3つを理解しよう
「熱を断つ」つまり熱が伝わらない様にする方法を考えるには、熱が伝わる仕組みを知ることがとても重要になります。
熱は3つの方法で伝わっていきます。
その1 熱伝導
取っ手が金属のフライパンをイメージすると分かりやすいと思います。
フライパンを火に掛けた時には、取っ手はまだ熱くなりません。
ところが、数分もすれば、取っ手まで熱くなっていきます。
つまり、熱くなった部分は、熱を熱くない部分に伝えると言う動きをします。
小学校で、この様な実験をした人を多いと思いますが、この銅板の変化は熱伝導によるものです。
その2 対流
ストーブなどで温められた空気は、上の方へと移動します。
部屋の様に空気が閉じ込められた空間であれば、上に移動してきた空気に押されて、冷たい空気が下の方へと降りてきます。
そして、下に降りてきた空気は、ストーブで温められて再び上の方へと上がっていきます。
これが繰り返されることによって、ストーブの熱は、部屋全体に広がっていくのです。
以前は味噌汁を使って対流の様子を観察したと言う人も多いのではないでしょうか。
その3 放射(輻射)
これが意外と難しいのかもしれません。
太陽が出るとどうして暖かくなるのだろう?
そりゃ太陽がとっても熱いからよ。太陽の熱が地球に伝わって来ているからよ。
だとすれば、空の上は地上よりも相当熱いはずですよね。
飛行機に乗った時、外気温のアナウンスを聞いたことがありますか。
聞いたことある様な…無い様な…。
実は飛行機の外って-40℃くらいなんだ。
と言うことは、太陽が熱いから地球が熱いと言うことにならないよね。
太陽が暑いから、地球も暑くなるという考え方は熱伝導になります。
ところが、飛行機の様子を見ると、熱伝導ではどうも理解できないことがおきています。
簡単な図でいうとこういうことになります。
太陽と地球の間は、極寒なのに、地球は暖かいという不思議な現象がおきています。
実は、ハロゲンヒーターも同じ原理で動いているのです。
ハロゲンランプから電磁波の形で放射されたエネルギーが効率よく水分子に吸収される。水分子に吸収されたエネルギーは最終的に熱振動に変換され照射された物体、すなわちこの場合は水分を含む人体が加熱され、暖房としての役割が果たされる。
(Wikipediaから抜粋)
要するに、電磁波を出して、体内の水分子を振動させて暖かく感じるようにしているのです。
つまり、ハロゲンヒーターとあなたの体の間の温度を測定しても、温度上昇はほとんどみられないのです。
ラジオと似たイメージで理解してもいいのかもしれません。
放送局で音楽を流しますが、音のエネルギーは電磁波に変換されます。
電磁波に変換されると、静かです。
それを音(振動)に戻す道具があるから、あなたの手元で音が再生されるのです。
では、住まいを遮熱するってどういうことですか?
そして、注目したいのは、ハロゲンヒーターの背面です。
パラボラヒーターとも言うそうです。
この背面に、ピカピカの鏡のようなものが貼られています。
これをお持ちの方は試すといいのですが、このヒーターの背面より後ろは、全く暖かかくないと言うことです。
中心部のオレンジ色っぽい部分は太陽の役割をしているのですが、太陽のパワーが、このハロゲンヒーターの背面には届かないのです。
これは、このピカピカが電磁波をはねかしているからです。
と、言うことは、
このピカピカと同じ役割をするもので家を包むとどうなる?
もしかして、夏でもめちゃめちゃ涼しい家になるんですか?
そういうことです。
もちろん、窓なんかに貼ったら暗闇の家になりますから、
貼りませんけどね。
従来の断熱材の代わりにこのピカピカを貼るイメージですね。
また、「空気がうまい家®」では、遮熱材を使って施工をする大きなもう一つの理由があるのです。
なぜ、火事で死んでしまうんだ!逃げればいいじゃないか!(記事作成中)
実際にこの様に施工を行っています。
ハロゲンヒーターのピカピカみたいなもので施工が行われているのがわかるでしょうか。
遮熱材に加えて動かない空気層も作り、「遮熱+熱伝導を抑える」ことを実現しているのです。
動かない空気の層を作るという発想は茅葺屋根と同じです。
それが時代とともに変化し、お布団のような断熱材が用いられることが多くなってきたのです。
ただ、ここまで読まれたあなたなら、従来の断熱材だと熱伝導を抑えたに過ぎないということは十分に理解できるのではないでしょうか。
内部からみても、ハロゲンヒーターのピカピカの背面のようなものが見えるのがわかると思います。
この上に壁が作られて、漆喰が塗られていくので、もちろんピカピカが見えたままと言うことにはなりません。
通常の住まいですが、従来とは全く異なった断熱効果が得られると言うことです。
信じられないと言うのならあなたの体で感じてください。
そうは言っても、これまで「遮熱」と言う言葉はあまり聞かれることもなかった上に、意外な発想で、「そんなことって有り得るのか?」と思われる方もいるでしょう。
ここでどれだけ丁寧に書くよりも、体感が一番です。
今、マイホームの購入を考えているとか、まだ全く考えていないとか…そんなことは一切関係なく、私たちは関心のある方に体感して欲しいと思っています。
住まいの技術に関心があるとか、全然具体的ではないけれどもやっぱり住まいって興味があるなぁっと言う方も、下のLINE@に登録しておくか、お問い合わせよりお気軽にメッセージをください。