新築やリフォームで電気配線をする業者が語る理想の住まいとは?

家づくりに関る人
渋谷 浩一郎

住まいと人の成長は深い関わりがあるのか?そんなことを追求する元小学校教諭。住まいとアレルギーやアトピー、学力との関係にも注目している。現在、国内外の子ども達と関わりながら、住まいに関する書籍や冊子などの連載も行っている。要するに住まいのオタクである。

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一番理想的な住まいって、電気も要らない自然の明かりだけで生活できる住まいじゃないかなぁ…。まぁ、それは現実的でもないし、そんな事電気屋が言う事でもないやろけどなぁ。

現在、空気がうまい家®の新築現場で電気の配線作業をされていた、内村育弘さんはこんな素敵な話をしてくれました。

確かに、夏は涼しく、冬は暖かい。

昼間は太陽の明かりだけでも十分に明るい住まいは、本当に贅沢な住まいかも知れません。

今回は、空気がうまい家®で電気の配線作業をされていて感じた事を内村育弘さんにインタビューしてみました。

  • 通常の家ではありえないほど頭を使います。
  • 作業に掛かる時間は一般の家の3倍!材料は2倍!
  • 本当にいいものに出会うとシンプルな生活になる。

こう言われる理由に迫ってみました。

 

新築をされる時、電気屋さんはどんな仕事をされるのでしょうか?

電気もほとんど要らない住まいがいいと言いましたが、お客様の希望に応じて、電気の配線をしていきます。

コンセントの場所、住設機器が入る場所、エアコンの設置場所などプランに合わせて配線をしていくのですが、もちろん、配線が見えない様に仕上げていく必要があります。

ところが、空気がうまい家®の場合、電気の配線に相当苦労するんです。

現場で作業をする前が実は大変なんです。

一般的な住まいの場合は、一階と二階の間に隙間ができるんです。

簡単な図で表すとこんな感じです。

ですから、結構自由に配線をすることができるんです。

この写真は、1階と2階の間のものではありませんが、自由に配線できる感じは伝わるかなぁと思います。

 

ところが!

空気がうまい家®の場合、分厚い音響熟成木材が2階の床に貼られて、それが1階の天井になるという作りになりますから、電線を隠す場所がないんです。

 

ですから、この様に溝を入れて配線していきます。

せっかくの木ですから、この溝もできるだけ少なくして、お客様の要望は満たす…そんなパズル様なことを、現場に入る前にやっているんです。

これで、この写真の溝の意図が分かるでしょうか。

こうして配線をしていきますから、スタート地点から目的地まで一直線に配線することができません。

だから、どうしてもケーブルの長さは一般的な住まいの2倍ほどの量は必要になってしまうんです。

 

空気がうまい家®の場合、配線計画の変更は一切ダメです!

空気がうまい家®の場合、静止空気層遮熱材を使って断熱をしていますから、後で配線を変更しよう!って言って壁面にドリルで穴を開けると、静止空気層が壊れてしまいます。

この写真は、エアコンを取り付ける場所のものですが、見ての通り、一切の隙間を作らない様にして配管穴をつけています。

そのくらいシビアに断熱をしていますから、後でやっぱりコンセントの位置を変えて欲しい!って言われてもできないんです。

ですから、やっぱり計画の段階で通常の住まいより随分時間が掛かるんです。

 

現場で作業をしていて空気がうまい家®の特徴は感じますか?

一般的な住まいの現場と、空気がうまい家®の現場は全く違いますよ。

今はまだ、玄関の扉などもついていませんから屋外の感じもしますけどね、

これがどんどん出来上がってくると、本当に暖かいんです。

で、眠たくなってくるんですよね。

まだまだ、この家も工事中ですが、すでに木の香りがしていいでしょ。

こんないい木が構造体に使われているから、できるだけ穴を開けたくないんだけど、配線の都合上穴を開けないといけない事も出てくるわけです。

そして、ドリルで穴を開けたら…たまらんいい香りがするんですよ。

オガクズをもって帰って風呂に入れたら最高やろうなぁ…なんて思いますね。

 

あと、驚くのは、オガクズにちょっとした粘りの様なモノを感じるんです。

音響熟成木材が油分が多いって言うのがよくわかります。

こんな木材を使って家を仕上げた後、十年後が楽しみですね。

油分が多いですから、10年もすればツヤ!ってしてきますからね。

あぁ、すみません。電気の話をせずに木の話をついしてしまいました。

 

なぜ、電気に関わる仕事をしようと思われたのですか?

実は、電気工事は家業だったので、そのままやっていると言うのが正直なところです。

けれど、頼まれたから電気の配線をするってつもりで仕事をしているんじゃないんですね。

実は、電気の仕事をしていたら住まいにも関われるから、続けているんです。

僕は、以前から間伐材の問題がどうしても木になっていて、間伐材をなんとか利用できないだろうか?なんて思っていたのです。

 

間伐材とは?

植林された杉や檜は、密集しています。
これらの木が大きくなってくると日当たりが悪くなり、そのままにしておくと丈夫な丸太になりません。
ですから、一部を計画的に伐採する必要が出てきます。
この作業のことを間伐と言って、間伐によって倒された木のことを間伐材と言います。

大根も種を巻く時にはまとめて撒きますが、成長してくると一部を間引きます。
このこの作業と似た様なことが植林された山でも行われています。
ところが、間伐された木材が利用されることなく、放置されているケースが多く、問題になっているのが現状です。

 

ですから、高知県の山の入って間伐材を燃料にするプロジェクトとか、間伐材を使って食器を作ったり、バーベキューをする様な活動もしてきたんです。

音響熟成木材も原点は間伐材の利用で、幻の漆喰も廃棄する貝殻の利用を考えて誕生したものだと聞いて嬉しかったんです。

日本に利用しきれない程の木材が山にあるのに、海外からバンバン輸入して、大手のメーカーさんなんかは、輸入木材に自社の印を押してブランドの木材の様に使ってるって変じゃないですか。

日本で生活するなら、日本の木を使う。

日本の木は、日本の気候に合わせて成長してきたのだから、日本の住まいにピッタリあうのです。

みんないろんなことを難しく考えすぎているなぁって感じます。

 

住まいに対する理想を教えてください。

住まいはいろいろな形があっていいと思います。

近代的な住まいもいいと思うんですが、空気がうまい家®で暮らす人が増えたら、少しずつ山に入る人が増えていきますから、山はきっといい状態に戻っていくだろうなぁって思うんです。

山が正常な状態に戻っていけば、動物たちも豊かになるし、植物だってもっと豊かになる。

畑にイノシシが出た!鹿が出た!って騒ぎになるのは、山から忠告だと思んです。

 

何より、空気がうまい家®の様なナチュラルな住まいだとシンプルな生活でも十分楽しめます。

施工の厳しさを見てもらったら分かると思いますが、断熱についても、相当気を使っていますから、エアコンもたくさんつける必要なんてありません。

もちろん床暖房も必要ありませんというか使ってはいけません。

 

床暖房を空気がうまい家®で使わない理由は…

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だから、電気屋がこんなことを言うのもなんですが、いいものに出会うと生活はどんどんシンプルになっていきますから、電気工事もどんどんシンプルになる様な家作りが主流になればいいなぁって思うんです。

 

インタビュー・執筆 渋谷浩一郎

渋谷 浩一郎

住まいと人の成長は深い関わりがあるのか?そんなことを追求する元小学校教諭。住まいとアレルギーやアトピー、学力との関係にも注目している。現在、国内外の子ども達と関わりながら、住まいに関する書籍や冊子などの連載も行っている。要するに住まいのオタクである。

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