地震での家屋倒壊は震度より大きな影響を及ぼすモノがあった!

知られざる住まいの真実
渋谷 浩一郎

住まいと人の成長は深い関わりがあるのか?そんなことを追求する元小学校教諭。住まいとアレルギーやアトピー、学力との関係にも注目している。現在、国内外の子ども達と関わりながら、住まいに関する書籍や冊子などの連載も行っている。要するに住まいのオタクである。

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「家の倒壊と震度が直接的な関係があるわけではなく、振動の周期が多いに関係する」と京都大学防災研究所は、オープンキャンパスの際に話をされていました。

私も含めてあなたも、震度が強ければ家屋に問題が生じると思っていたのではないでしょうか。

「振動の周期が家屋の倒壊と大きく関係する」とは一体どういうことなのか?

京都大学防災研究所で言われていた話をまとめてみました。

 

地震によって家が倒壊してしまう理由とは?

熊本地震

熊本地震

地面が大きく揺れると家屋が倒壊しやすいことは、誰でもイメージできると思います。

ただ、縦に揺れるのか?横に揺れるのか?で、家屋の倒壊の程度は大きく異なります。

あなたは、「縦揺れ」と「横揺れ」のどちらに家屋が弱いか…すでにイメージできているのではないでしょうか。

図で表すとこの様な感じで、家屋が横に揺れ、柱が上部を支えきれなくなった時に、倒壊が起きるということです。

ですから、同じ震度6であっても、多くの家屋が倒壊してしまうケースもあれば、倒壊が少ないケースもあるということです。

 

大きな地震でも、家屋の倒壊が少ない地震もある!

大阪北部地震は、まだあなたの記憶にも新しい地震かもしれません。

京阪電車に乗車していた友人は、足止めをくらい長時間電車の中で過ごすことを余儀なくされたそうです。

震度は6弱を記録し、激しく揺れた地震ですが、家屋の倒壊は少なくすみました。

 

一方、熊本地震の中心部は震度6強。

そして、その周辺は、大阪北部地震と同じ震度6弱であったにも関わらず、たくさんの家屋が倒壊してしまいました。

つまり、同じ程度の震度なのに、被害状況が全く異なるというケースは過去に遡ってみると他にもいくつかみられる様です。

 

なぜ、同じ程度の震度なのにこれほど大きな違いが生じるのか?

大阪北部地震 CNN.co.jpより

大阪北部地震 CNN.co.jpより

ここまで、読まれたあなたなら、同じ程度の震度のなのにこれほど大きな違いが生じたのか、もう察しがつくのではないでしょうか。

横揺れの仕方が倒壊と大きく関連しているのです。

こちらの波形が大阪北部地震の波形です。

ドン!っと大きな揺れがあったものの、その後は小刻みに揺れているのが分かると思います。

こちらの動画からも小刻みな揺れというのが分かります。

 

こちらの波形が熊本地震の波形です。

こちらの波形は、大阪北部地震に比べ少しゆったりとした波を描いていることが分かります。

ゆっくりと横に揺れて、家屋が傾き、そのまま倒壊していく…そんなイメージがもてるのではないでしょうか。

つまり、単純に激しく揺れたから家屋が倒壊するのではなくて、横揺れのスピード(周期)によって家屋が影響を受けるということが言えそうです。

 

これからの地震の予測と私たちができる備えとは?

これまでの地震の記録から、これからの地震を予測すると次の様なことが言えるそうです。

  • 東北地方では、大きな地震が起きたためにこれから数十年は平穏である可能性が高い。
  • 関西では、南海トラフ地震が起きるまでは、地震がまだまだ起きる可能性が高い。

これらの地震の揺れの周期は、細かいものなのか、ゆったりしたものかまでは予測できないために、小さなことでも、地震に備えてできることは対策をしておく必要があります。

 

地震に備えてできる小さなこととは?

・家具の置き方を見直しておこう!

上の動画にもあった様に揺れによっては、家具が倒れてくることが予想されます。家具を固定する様なものを取り付けたり、振動を吸収する様なマットを敷くことで安全性が高まります。

動画のPCモニターの下には振動を吸収するマットが敷かれていたために、倒れずに済んでいます。

こうしたものを少しずつ準備して行くのも一つの方法です。

 

また、これから住まいを新しくもちたいとか、リフォーム・リノベーションをするという人は、家具を持ち込まない仕様に最初から施工してもらうというのも大変有効です。

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・家族の間で安否を確認する方法や集合場所を決めておこう!

大きな災害が起きてしまうと、携帯電話もつながりにくくなります。また、急いで避難したために携帯電話をもっていないという場合もあります。

電話やメールなどで家族の安否を確認するのも一つの手段ではありますが、万全ではないということです。

何か問題が起きた場合、広域避難場所のA公園に行くなどといったルールを決めておくだけでも、いざという時には安心できるものです。

 

・水と非常食の備蓄をしておこう!

地震に限らず、大きな水害などの際にもコンビニから食料品が消えてしまい、全国からの救援物資を待つという風景を見たことがあると思います。

一人一人が少しずつでもこうしたものを備えておくだけでも、災害時にはとてもありがたいものとなります。

ですから、何事もない平穏な時にこそ、水とちょっとした食料は準備しておきたいものです。

 

しなやかにその場に応じることが家屋にも人にも必要!

田の周辺に生えているセリ

田の周辺に生えているセリ

ゆっくりとした横揺れがあっても、それに耐えられる家屋といえばどんなものか…。

私は、丈夫でありながらも少ししなやかさもあることが重要かなぁと思います。

また、災害時に備えて先に紹介したモノを備えておくことも大切ですが、自然を知っておくということも命を守る上でもっとも大切なことだと思います。

実は、山に行けばお腹いっぱいになるほどではありませんが、食べられる植物にたくさん出会うことができます。

雑草の様に生えている草がハーブだということも珍しくありません。

ところが、こうした知恵の様なものが、時として腹痛の元となってしまったり、衛生的に問題があるとして、排除されつつある風潮が残念です。

知恵を次の世代にも伝えて行くということも大変な災害を残り超えるために準備しておきたいものの一つに入れておきたいと思います。

渋谷 浩一郎

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