【埃の原因と対策】埃が溜まりやすい家の特徴を知れば対策できる

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住まいと人の成長は深い関わりがあるのか?そんなことを追求する。住まいとアレルギーやアトピー、学力との関係にも注目している。現在、国内外の子ども達と関わりながら、住まいに関する書籍や冊子などの連載も行っている。要するに住まいのオタクである。

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掃除は小まめに頑張っているつもりなのに、なぜか埃が溜まるものです。

先日も、こんな質問を受けました。

毎日、掃除機をかけているにも関わらず、埃はなぜか発生しているようです。
普通に生活をしていて、埃が出るのは分からないでもないですが、掃除機をかけた後、旅行に行っても埃が溜まっているということがあります。
孫がハウスダストに敏感なタイプなので、埃の出どころや、簡単にできる対策が知りたいです。

私も、子ども頃、埃はどこからやってくるのか気になったことがありました。

今回は、この質問について解説していきます。

 

埃の原因を知るには、埃の成分を知るところから

リノベーションから10年の空気がうまい家®︎仕様の家と10年使われ続けたシュロの箒(京都府宇治市)

なんとなく、埃は細かいものでできているが、箒で集めていくと、目に見えるほどのしっかりとした存在になるものという感覚は誰もがもっていることでしょう。

この細かいものの成分は、

  • 繊維クズ
  • ティッシュの粉
  • フケ
  • 垢 など

です。

布団も繊維でできているために、天気がいい日に布団を干し、叩くといくらでも埃が出てくる…という様も見ることができます。

生活をしている以上、誰もが服を着るし、垢やフケを出すために、必ず埃は発生してしまうということです。

ところが、疑問は

旅行に行っている間にも埃が溜まるという点

旅行期間中は、埃の原因となるものが発生しない環境にあるにも関わらず、なぜ埃が発生するのでしょう。

 

埃が溜まりやすい場所には、共通点があるため対策を考えやすい

この様な棚の上にも普通は埃が溜まりやすい(空気がうまい家®︎の棚には溜まりにくい)

埃が溜まりやすい場所は、一般的に次の様な場所

細かいところまで見るとキリがない程ありますので、代表的な場所をグループ分けして整理してみました。

AグループBグループ
テレビ周り・テレビ台・PC付近ベッドの下
電子レンジ付近サッシの間
冷蔵庫周りカーペット周り
コンセントオープン収納の奥

AグループとBグループの違いは何か気付いたでしょうか。

実は、

  • Aグループは電化製品周辺
  • Bグループは日常的に掃除をしにくい場所

というグループに分けてみました。

実は旅行に行っていたにも関わらず、埃が出てしまうというのは、電気と深い関係があるのです。

 

静電気はなんでも引き寄せる力をもっている

静電気の力で水も曲がる

あなたも、物質は電子をもっているという話を聞いたことがあると思います。

静電気の力を使えば、水だってこの様に引きつけることができるので、水よりもはるかに軽い埃を静電気が引き寄せることはとても簡単です。

 

例えば、塩ビパイプはとても静電気を帯びやすいものとして知られています。

ティシュペーパーなどで塩ビパイプを冬に擦ると、それだけでバチバチと音がしてきます。

すると塩ビパイプは下の図の様になりますが、周辺の物質内の電子も合わせて動きます。

埃が電化製品周辺に溜まる理由を解説(イメージ図)

電化製品周りに埃がたまりやすいのは、電気的な影響があるためです。

また、モノの材質によっても帯電のしやすさが大きくことなります。

 

一般的な住宅に使われているビニルクロスは帯電しやすい

プラスチック製の下敷きを頭の上でこすり、髪の毛を立たせる遊びをしたことがあると思います。

ところが、下敷きの代わりに画用紙を使って遊ぶ人はいません。

つまり、プラスチックは帯電しやすく、画用紙は帯電しにくいというように、ものによって帯電のしやすさが大きく異なります

実際には、帯電表というものがあり、この様に整理することができます。

一般的な住まいで使われているビニルクロスは、塩化ビニルでできているために、非常に帯電しやいのです。

自動車が帯電しやすいのと同じ様に、室内の空気が動いただけでもビニルクロスは帯電するために、埃をどんどん吸い寄せていきます。

 

帯電したビニルクロスは埃を簡単に集めますが、時間が経つとビニルクロスは、埃を手放すために旅行に行っている間にも埃が溜まるということが起きます。

つまり

こまめに掃除をしても壁から埃が落ちてくる可能性がある

これが、旅行に行っている間にも埃が溜まる理由の一つです。

せっかく新しいマンションを購入したけれども、どうも埃っぽいという声が挙がるのは、掃除をした際に取り除いけている埃は、一部だけということが起きていたのです。

 

埃があることで考えられるデメリット【アレルギーの人は要注意】

埃を見るのも嫌いだ!という方も多いでしょうが、見た目だけではなく、埃があるために生じる問題は多々あると考えられています。

埃の成分:繊維クズ・ティッシュの粉・垢・フケなど

ダニやカビの発生

空中に舞い・吸い込む

 

NHKの動画でも解説されています。

エラー - NHK

 

人は長い歴史の中で、埃やダニ・カビとも付き合って生きてきたために、神経質になる必要はないと考えていますが、ハウスダストアレルギーやダニアレルギー・アトピー性皮膚炎などの問題がある方は、注意が必要です。

では、どうすれば、壁についた埃を除去することができるのでしょう。

 

フィルターのお手入れを小まめに行う方なら、空気清浄機を利用する方法もあります。

ハウスダストアレルギーやシックハウスが気になる方に向けて書いた記事ですから、論文などをもとにとても細かな点にも触れていますが、【実例】空気清浄機の効果でシックハウスを抑える事ができるのか?は参考になると思います。

 

埃が気になる人のために!壁の埃を綺麗にする具体的な方法

幻の漆喰®︎は帯電しにくいために埃が付着しない(空気がうまい家®︎・京都府宇治市)

 

壁に埃が吸い寄せられるのは、静電気が原因

でした。

ということは、壁の埃をさっぱりさせるには2つの方法が考えられます。

  1. 壁がもつ静電気の力よりも強い静電気の力で埃を除去する
  2. 壁が持つ静電気の力を弱めて壁が埃をキャッチする力を弱める

ここでは、1の方法について詳しく解説します。

単純に、帯電しやすい素材でできた掃除道具を使えば良いというだけの話です。

価格も安価なので、一度試してみる価値はありそうです。

私もパソコン周りの埃の処理には、この様なグッズを利用しています。

E.yliden ダスターモップ・ホコリ取りモップ/ヘッドは360°静電気吸着

 

2の壁の静電気を除電する方法は、

 

埃が溜まりにくい家とはどんな家?

古民家では埃っぽくなりにくい(古民家風に仕上げた空気がうまい家®︎)

ここまで、熱心に読んでくださった方は、

そもそも壁を木や紙で作れば帯電しにくいからその都度綺麗にできるのでは?

と考えたのではないでしょうか。

確かに、古民家などでは埃っぽさを感じることは少なく、障子にたくさんの埃が付着しているという印象はあまりありません。

むかしながらの住まいは、内と外との境界線弱く、住まい自体が帯電しにくい自然のものでできていたために、埃っぽさは全く感じなかったのでしょう。

私の息子が、「ダニアレルギーもありますね」と言われた時には絶望的な気持ちでしたが、今はすっかり様々なアレルギーを克服して、毎日、思い切り遊んでいます。

 

最近、アレルギーや化学物質過敏症などの言葉を聞く度に、私たちの生活を見直す一つの機会かなぁと感じます。

人が生活している以上、絶対に発生してしまう「埃」。

埃も元気に健康的に生活するヒントを私たちに教えてくれている様に感じます。

 

住まい作りを通して、生活を見直す一つの機会になればいいなぁと思っています。

最近は、住宅の性能も随分高くなってきましたが、性能がいいから素晴らしい暮らしができるとも限りません。

この機会に、こちらの記事の事も知っておいてもいいと思います。

どの記事も2分もあれば十分読むことができます。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

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