新築やリフォームを考えていますが、予算の問題もあります。
空気がうまい家®︎に関心を寄せていただいたにも関わらず、こうした結果になってしまわれたお客様もいらっしゃいます。
私たちの力不足を感じると同時に、もっと多くの方に、空気がうまい家®︎を知っていただければ、予算面についてもより身近な存在になれるかなぁという風に思っています。
今回は、お金の面からビニルクロス・珪藻土・幻の漆喰®︎のメリットデメリットを見ていきたいと思います。
結 論
ビニルクロスの主な特徴と費用の話
現代の住まいのほとんどは、ビニルクロスを表面に貼って仕上げられています。
多くの住まいに利用されているという事はたくさんのメリットがあるためです。
ビニルクロスを使用するメリット・デメリット
ビニルクロス用いるメリットは主にこの2点です。
- 色や模様・質感が自由に選べる
- とにかく安い
- 耐久性が低い
- 張り替えが大変
- VOC(化学物質)が揮発する
ビニルクロスの耐久性
新築やリフォームをする際に、ビニルクロスの耐用年数を話題になることはとても少ないように思います。
ビニルクロスも様々な種類がありますので、一概に耐用年数を言い切ることは難しいですが、およそ10年〜15年が目安とされています。
サンゲツのカタログには次の様に書かれています。
一般に欧米では、「壁紙は張り替えるもの」という認識があり、基本的には日頃からある程度のメンテナンスを行いながら、使用状況によって10年を目安に張り替えをおすすめします。
実際に、レストランやホテルなどの店舗では、10年程度を目安にクロスの張り替えが行われるケースが多いです。
ところが、一般の住まいの場合には、クロスが痛んでいても、張り替えをせずに我慢されているケースが多いように感じます。
そして、引っ越した頃は家に愛着を感じていたけれども、次第に愛着を感じなくなってきたという方も多いのではないでしょうか。
そうなってしまうと、せっかくの住まいが次第に気持ちのいい空間とは言えなくなってしまうのではないでしょうか。
ビニルクロスを張り替えるのに必要な費用
クロスさえ張り替えてしまえば、それだけでも見た目は随分気持ちのいい空間に変わります。
こうした機会に、お部屋の荷物も整理してしまえば、築年数の浅い綺麗な住居の様にも見えるということも珍しくありません。
多くの方が、そういったことが分かっているにも関わらず、クロスの張り替えに踏み切らないのは、費用の問題と時間の問題があるからだと思います。
クロスの張り替えにかかる費用は、新しく貼るクロスによって大きく変化しますが、一般的な家庭で使われているクロスを貼ることを前提に、必要な費用を見ていきましょう。
70㎡のマンションだとこの様な物件が多いです。
このマンションの壁面と天井のクロスを全て新しいものにすると仮定して、大雑把に必要な費用を計算してみます。
天井・壁の面積 | 280㎡ |
クロス単価(施工費込み) | 1500円/㎡ |
家具の移動・エアコン取り外し等 | 20000円〜 |
合計 | 420,000円 |
一般的に必要だと言われる費用を元に単純計算したものです。実際に、施工をされる場合には、工務店等にお問い合わせをしてください。
もちろん、新築を検討されるお客様は、少なくても50年程度は生活されるイメージを持たれている方がほとんどです。
となると、クロスの耐用年数に応じて正しくクロスを張り替えるととなると、上記の様なマンションであっても、メンテナンス費用として、200万円程度(10年に一度交換・50年生活をした場合)後に必要になります。
まぁ、クロスが痛んできたけれど40万〜50万もかかるなら、張り替えなくていいよね。我慢したらいいじゃん。
塗り壁で人気の珪藻土の特徴と費用は?
最近は、ビニルクロス・クロスを施工する際に発生する化学物質(VOC)のことも考慮して、壁面を自然素材のものにしたいという方も増えています。
その中でも珪藻土の塗り壁は人気が高いように感じます。
珪藻土を使用するメリット・デメリット
珪藻土は、塗り壁以外の様々な部分でも利用されています。
- 水の濾過
- 土壌の改良
- バスマット(湿気をとる)
こうした点を踏まえると、多くのメリットが見えてきます。
- 吸湿効果がある
- 耐用年数が長い
- 燃えない
- 質のいいものだとVOCが少ない
では、反対にデメリットは?
- ビニルクロス・漆喰よりもコストが高い傾向にある
- 吸水性があるために汚れが残る可能性がある
- 汚れてしまった場合の対応が手間
こうして見ると、質のよい珪藻土の塗り壁にされた場合、大きなデメリットはない様に感じます。
ただ、壁面が汚れてしまった場合、表面を優しく削るか、漂白剤を使って対応するのが一般的です。
実際に忙しい日々を送るとなると、汚れの対応が一手間に感じるかもしれません。
ところが、クロスを張り替えるコストも考慮に入れて、最初に思い切って珪藻土の壁面にしてしまうというのも一案かと思います。
空気がうまい家®︎に使用している幻の漆喰のメリット・デメリットは?
珪藻土の塗り壁が優れていると言いましたが、私たちが珪藻土の塗り壁を選択の余地に入れていないのは、珪藻土には不要なものを分解する力がないためです。
ところが、空気がうまい家®︎に使用している幻の漆喰は、汚れた空気も分解する力があります。
こうして見ると、幻の漆喰®︎は様々な面て優れていますが、もちろんデメリットもあります。
- 施工費用が高い
- 接着が弱く、ものを当てると欠けてしまうことがある
- 色の種類が少ない
漆喰を壁面に塗っていきますから、クロスを貼るより当然、手間暇がかかります。
実際に、幻の漆喰を塗っている様子はこちらの動画をご覧ください。
そのため、尖ったものを壁面に当てると、その部分がポロっと欠けてしまうことがあります。
ただ、塗り壁なので、そうした欠けは自分で補修できるというのは大きなメリットにもなります。
つまり、痛んでしまうことがあってもメンテナンスに特別な費用は必要ありません。
実際に、欠けてしまった部分を補修してみました。
補修を行っている部分から再生されます。
ここで、幻の漆喰®︎のメリットをまとめておきます。
- 欠けてしまうことがあっても自分で簡単に補修できる。
- 壁面が汚れてしまっても放っておけば、綺麗な状態に戻る。
- 室内の化学物質や嫌な匂いを分解してしまう。
- 分解の効果は半永久的に機能する。
まとめ
ビニルクロス・珪藻土・幻の漆喰のメンテナンス・費用の視点から比較してみました。
結論は、もっとも多く使われているビニルクロスは、最初は安く感じるかもしれませんが、長年気持ちよく生活をすることを踏まえると、メンテナンスコストがかかる上に、VOC(揮発する化学物質)と常に付き合わなくてはならないというデメリットがあります。
こうした事を踏まえながら、長い目でコストを考えると、珪藻土や幻の漆喰の方が優れているように思います。
幻の漆喰®︎の意外な一面は、こちらの記事を参照してください。