中古物件の基礎工事の良し悪しを見る超簡単な方法とは?

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マイホームを新しくしようと思った時に、大掛かりなリフォーム・リノベーションをするか?それとも新築をした方がいいのか?誰もが迷うところです。

予算に問題がなければ、新築の方がいいでしょうが、予算的な事も考えるとリフォーム・リノベーションがいいかなぁ…という考えも出てくる事もあると思います。

そして、心配な要素があるという事でご質問をいただきました。

中古物件の場合、基礎は心配する必要はありませんか?
基礎はとても重要なものです。ですから、購入を考えていらっしゃる物件の基礎を拝見し、必要なら補修を行う事になります。
もちろん、一切、補修が不要という場合もたくさんあります。

と、言っても、じゃあどうやって物件を見たらいいんだ?って事になりますから、基礎とは何か?どうやって基礎の良し悪しを見るのか?問題があれば、どう対応するのか…そのあたりの事をご紹介します。

 

そもそも家の基礎とは何か?

新築の工事現場を見ると、この写真のようにコンクリートの迷路のような組まれています。

これが「基礎」と呼ばれる部分で、地面と家の床の間に設けられます。

この基礎があるために…

  • 床下の通気性が保たれる。
  • 建物を支え続ける事ができる。

などの重要な役割を果たしています。

また、さらに重要になってくるのは地盤です。

いくら凄い基礎を作っても、地盤が悪ければせっかくの建物も壊れてしまう事はあなたも想像できると思います。

 

まずは、基礎を作る前に地盤が調査されています。

せっかく、住まいを建ててもそこが田んぼのような状態なら、いずれ家が沈んでいきます。

極端な例を挙げましたが、こんな事はあってはいけませんので、新しく建造物を立てる時には、地盤の調査をする必要があります。

2000年に行われた建築基準法の改正に伴い、地盤の長期許容応力度に応じて基礎の種類を選ぶことになりました。

と言う事は、長期許容応力度を算定しないといけないと言う事ですから、実質、2000年以降に建てられた住まいは、地盤の調査も行われていると言う事になります。

 

では、地盤の調査はどうやって行われるの?

地盤の強さを調べるのにどうやって調べるのか、簡単に紹介します。

様々な方法がありますが、一般家屋を建設する場合は次の2つの方法が用いられるのが通常です。

 

・ドリルで地面に穴を掘って調べる方式(SWS)

ドリルを使って穴を掘っていきます。この時、ドリルにどれだけの力を加えたかによって地盤の強さを調べる方法です。

地面の内部がどんな構造になっているのかは分かりませんが、地盤の強度はしっかりと測定する事ができます。

 

・地面に穴を掘って土を採取する方法(ボーリング)

実際に地面に細い穴を掘っていきます。

1m毎に強度測定を行い、同時に地中の土を試料として採取します。

直接、地中の土が取れるために、その土地の歴史的な事まで分かるのが特徴です。

 

中古物件を買うなら住まいの基礎の歴史を知っておこう!

住まいにおいて基礎が重要だと言う事は多くの人が感じているところだと思います。

せっかくの機会ですから、ここで基礎の歴史を振り返り、基礎にも先人の知恵や大きな災害があったからこそ進化して行ったと言う事は知っておいて欲しいと思います。

明治・大正の頃に建てられた建物の基礎

古民家の改修などに関わると驚きが隠せません。

荒っぽい言い方になりますが、地面に大きめの石を埋めてその上に柱が建ててあるだけです。

もちろん、その石には、相当な重量がかかっていますから、簡単に動く事はありませんが、地震などによって、柱が石の上からズレるような事があると、建物が崩れてしまいそうです。

 

関東大震災後にコンクリートが用いられ始める

布基礎の構造

関東大震災の後、コンクリートが基礎に用いられる事が一般化されました。

この頃に布基礎と呼ばれる基礎が誕生し、現代も布基礎が用いられている場合もあります。

 

戦後は地面に固定する基礎が義務化され、近年ではベタ基礎が多い

図を比較すると布基礎とベタ基礎の違いが見えてくるでしょうか。

布基礎もベタ基礎も共に地面に固定する形ですが、ベタ基礎は、面全体で家を支えるというイメージです。

近年、施工される住まいのほとんどはベタ基礎です。

だからと言って、ベタ基礎が強くて、布基礎がダメというわけではありません。

どちらも優れた基礎の作りだという事を知っておいて欲しいのです。

 

基礎の寿命ってどのくらいなのですか?

コンクリートに入ったヒビ

あまりにも重たいものを支え続ける住まいの基礎。

で、基礎が何ができているかと言えば、主にコンクリート鉄筋です。

という事は、基礎はコンクリートと鉄筋の寿命に左右されるという事ですが、共に質によって耐久年数は大きく変動してきます。

一般に基礎の寿命は30年から60年という非常にざっくりとした言い方がされますが、大まかには次の方法で、基礎の良し悪しは、プロでなくても判断できますからその方法を紹介します。

 

1 中古物件の築年数を把握する

これは、気になった中古物件を見つけた際には誰もが気にする事だと思います。

 

2 基礎をよく観察してクラックの有無を調べる

コンクリートは施工の仕方によって、大きく質が変わります。

施工中は外気温の影響も受けやすいものですから、暑い時期の施工方法と寒い時期の施工方法も変わるものです。

ですから、次のように考えると基礎の良し悪しは概ね判断できます。

築年数が10年程度なのに基礎にクラックが複数見られる
→基礎のコンクリートの質が悪い
 

築年数が30年程度なのに基礎にクラックが見られない
→基礎のコンクリートの質がいい

かなり大雑把な目安ですが、これで基礎の良し悪しは概ね判断できると思います。
もし、築10年という比較的新しい物件にもかかわらず、基礎のコンクリートにクラックが見られる場合は、基礎の内部にまで水分が浸透し、鉄筋が錆びている可能性も考えられます。

そうした物件は購入する事はオススメできません。

また、築30年の物件でも基礎部分にクラックがほとんど見られないようなものであれば、良質のコンクリートで基礎が施工されたと考えていいでしょう。

それでも、コンクリートも永久不滅ではありません。

大掛かりなリフォーム・リノベーションをする際には、基礎も入念に確認し、補修が必要な箇所が見つかれば、補修を行っています。

 

とは言うものの、中古物件を購入して、空気がうまい家®にリフォーム・リノベーションをしたいけれどもこの物件でいいの?と不安になる事は多々あると思います。

そんな場合は、お気軽にお問い合わせください。

スケジュールの調整などは必要ですが、あなたと一緒に物件を拝見したいと思います。

 

実は先日、中古物件を見てお客様に買ったらダメだといいました。

現在(2018年11月)なんとか空気がうまい家®に住みたいと思い、中古物件を探しておられるご家族がいらっしゃいます。

私たち、空気がうまい家®の施工に関わるものとしては、こちらの記事にあるように施工現場があまりにも快適なため、どんどん施工をしたいと言うのが正直なところです。

新築やリフォームで電気配線をする業者が語る理想の住まいとは?
一番理想的な住まいって、電気も要らない自然の明かりだけで生活できる住まいじゃないかなぁ…。まぁ、それは現実的でもないし、そんな事電気屋が言う事でもないやろけどなぁ。現在、空気がうまい家®の新築現場で電気の配線作業をされていた、内村育弘さんは

 

気になる中古物件があると言う事で、現地に同行させてもらった結果、私はその物件を購入する事を辞めるようにいいました。

お客様からしたら、せっかく苦労して見つけた物件なのに…その苦労が水の泡になるわけです。

もしかしたら、もう空気がうまい家®なんて嫌だ!って言われるかもしれません。

けれど、その物件には幾つかの問題点があったのです。

  • 地面の形状が三角形であり、広々した空間を作りにくい。
  • 車を2台止めるスペースはあるものの出し入れがとても大変。
  • 地面が全体に湿っぽい。
  • 基礎のコンクリートの質に不安を感じた。

などの事が気になりました。

もちろん、そんな土地であっても空気がうまい家®にすれば、一般の住まいよりはるかに居心地のいい住まいになるのは確かです。

それでも私がこだわるのは、生活が始まってからも、本当にこの家で良かった…と感じてもらう事が大切だからです。

一般の住まいとは全く異なる空気がうまい家®だからこそ、中古物件を購入し、リフォームをするにしても妥協はしたくないのです。

 

まとめ

基礎について簡単に紹介しました。

不動産会社によっては、物件の購入を急がすような営業をする場合があります。

そんな時でも、あなたが基礎のクラックまでチェックしていると、建物に詳しい人だと思われ、無茶な営業を避ける事ができます。

  • 2000年以降の物件は地盤調査も行われている。
  • 基礎の発展にも歴史があり、現代はベタ基礎が主流である。
  • 基礎はコンクリートと鉄筋でできているためにクラックを見る事で基礎の質が分かる。
  • 何よりも基礎の内部の鉄筋が錆びない事が重要。

石の上に乗せただけの木造建築がなんとか現代にも残っているという事はどういう事だ?

疑問に感じる事も多々ありますが、当時、建築に使われた木材の強さを改めて思い出しました。

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私たちが施工している空気がうまい家の施工事例の一部をこちらで紹介しています。

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