美味しいタケノコの選び方【生き方を元に考える】

【読み物】自然の営み
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渋谷 浩一郎

住まいと人の成長は深い関わりがあるのか?そんなことを追求する。住まいとアレルギーやアトピー、学力との関係にも注目している。現在、国内外の子ども達と関わりながら、住まいに関する書籍や冊子などの連載も行っている。要するに住まいのオタクである。

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春になると、様々なものが活動的になります。

朝の起床も、冬に比べて随分スムーズになったという方も多いと思います。

人も活動的になると同時に、自然の生き物も活動的になる…それが春なのかなぁと思います。

そして、この時期だけ味わう事ができるのが「タケノコ」。

先日、近所の方がタケノコをいくつか掘ってきて、わざわざ焚き火までして、タケノコを焼いてくれました。

こうした時に何気なく話す会話の中に、自然の営みの神秘の様なものを感じさせられます。

タケノコも自分を守るために工夫をしていたのです。

竹はすごいものだと1日に1m以上も伸びる!

タケノコは収穫できるシーズンがかなり限定的です。

つい先日まで、タケノコの形状をしていたものも、1週間も経過すると立派な竹になってしまうほど、タケノコの成長は早いです。

「筍(タケノコ)」という漢字も、旬がとても短いという意味が込められているそうです。

誰がタケノコを食べ始めたのか、詳しくは分かりませんが、

元気にグングン成長するエネルギーの様なものを吸収したいという気持ち

があったのかなぁ…なんて想像しています。それほど成長が早いタケノコは、地表に頭を出し始めると、味が落ちると言われています。

「朝掘りタケノコ」が良いとされる理由とは?

もちろん、タケノコが地中にいる間に、1日に1m以上伸びる様な急激な成長をすることはありませんが、それでも、他の植物よりも成長が早いのは確かです。

地中でゆっくりと成長し、地表に頭を出した途端、タケノコは危険にさらされます。

人間がタケノコを好んで食べる様に、動物達もまた、柔らかく美味しいタケノコを狙っていますから。

そこで、タケノコは

地表に頭を出した頃に、苦味・えぐ味を発生させて、動物達に食べられない様にする

のです。

ですから、本当に美味しいタケノコを食べるぞ!という、近所の方の様な人は、歩きながら足裏に意識を向けて、まだ地中に埋まっているタケノコを掘り当てるそうです。

よく、道路脇などで「朝掘りタケノコ」と看板を立てて販売されているタケノコは、まだ頭を少ししか出していないタケノコを朝のうちに掘りましたということです。

つまり、まだ、自分の身を守るための苦味・えぐ味を発生させていない状態のタケノコが美味しいタケノコだということになります。

ただし、いくら「朝掘りタケノコ」と言っても、時間が経過すると苦味・えぐ味はどんどん増して行きます。

翌日になってしまうと、苦味・えぐ味は2〜3倍にもなると言われていますから、タケノコは、一刻も早く食べた方が美味しいのです。

また、こちらの記事でも紹介している通り、植物は切断しても生命を守る機能を維持し続けます。

【植物の不思議な力】身近な大根がもっている秘密
植物は、まだまだたくさん不思議な力があると言われ、様々な実験が行われています。もちろん、複雑なこともしていると考えられますが、身近なところで植物の賢さを感じることもできます。今回は、大根の不思議な力に迫りました。

植物の命を守る工夫を感じていただけると思います。

タケノコが美味しく楽しめる料理の数々

古来から私たち日本人は、春の食材として、タケノコをとても重宝してきました。

たくさん収穫することはできるけれども、旬がとても短いために、様々な食べ方が誕生したのだと思います。

  • タケノコの煮物
  • タケノコご飯
  • タケノコの天ぷら
  • 掘りたてのタケノコなら刺身
  • タケノコの炒め物

こうして改めてタケノコというものを見ると、どんな調理をしても食べられるとても優れた食材だと言えそうです。

近年、竹の成分が注目されている!

さらに、近年では、竹パウダーと言われるものが、土壌改良材として有効だと言われています。

竹パウダーとは?
生えている竹を専用の機械で粉末状にしたもの。
これを密閉し、酸素がない状態にすると乳酸菌が増殖し、これを土壌改良材として撒くと、乳酸菌の力で野菜がよく育ち、美味しいものが収穫できる。

さらに詳しくは、こちらをご覧ください。

竹パウダーの使い方|竹パウダーについて|土づくり研究所
竹パウダーの使い方をご紹介します。竹パウダーは畑での栽培、稲作栽培、果樹栽培、花壇での栽培はもちろん、室内での観葉植物に使用したり、お部屋の消臭や台所のシンク・浴室・排水溝のヌメリ取りにも使用できます。

また、古くから、竹の皮を包装紙の様に用いたり、竹をものさしにするなどして私たちは利用してきました。

さらに、竹炭は、空気中水分を吸着し、乾燥時に吐き出す能力をもつものとして、生活空間を快適に保つためのものとして、私たちの生活を支えてきました。

時として、「竹」はどんどん生い茂るために邪魔者扱いにされることがありますが、こうして改めて「竹・タケノコ」というものを見ると、もっている力は、偉大だと感じます。

また、その性質を十分に理解し、上手に竹と付き合ってきた先人の知恵は、大切にしたいものです。

まとめに変えて

美味しくタケノコをいただきながら、近所の方と雑談をして感じた事を書きました。

私たち人間が美味しく食べる植物も動物も、

  • 本来は「食べられるため」に存在している訳ではありません。
  • 彼らも、自分の生命を守り、種族を残すことに必死である。

なのです。

ところが人間も何かを食べなければ、生きて行くことができない…。

ここに、密かな知恵比べの様な戦いが隠れている様にも感じます。

また、私たちの先人は、動物や植物がもっているちょっとした知恵や力を食べることによって手に入れようとしてきたのだと思います。

自称「視力が弱い」と言っていた祖母は、いつも魚を食べる際には、魚の目玉を大切そうに食べていました。

思い切り苦いにも関わらず…。ホクホクに焼かれたタケノコを食べながらこんな事まで思い出されました。

毎年春になると抜き取られてしまうタケノコは、これまでにも多くの人に力強さや勢いよく成長するパワーを与え続けてくれたのかなぁ…と思います。

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