2020年3月24日現在、残念ながら新型コロナウィルスの勢力は依然と強いままの様に感じます。
春休みに海外旅行を計画されていた方も中止を考えたり、反対に海外から日本に訪れる方も激減してしまいました。
通常ならたくさんの観光客で賑わう京都駅も随分人通りが少ないように感じます。
こうした事態になって改めて私たちの暮らしは、海外とのやりとりによって支えられてきたことを痛感します。
この機会に、貿易を通して、外国から流入する病気・虫などからも守られてきたことを再確認しておきたいと思います。
これについて、もう少し詳しく解説します。
コロナウィルスは感染力が強い!だから国がとった対策は?
コロナウィルスの感染力が強いために、様々な対策が日本でもとられました。
この対策が早い・遅い・適切かどうか…それは様々な意見がありますが、直近では次のような対策が出されました。
米国全土への「不要不急の渡航中止」を呼びかけ
安倍首相
「米国からの入国者に14日間の待機と公共交通機関の使用自粛要請へ」
「東京五輪、完全な形での実施困難なら延期の判断を行わざるを得ない」
当然、コロナウィルスは人に直接的な影響を与えるために、こうした対策がとられ、メディアも繰り返し報道してくれています。
ところが、私たちの生活は、輸入に支えられているため、日々「輸入されたものと一緒に害虫・菌」が国内に入らないように厳重に管理されているということも忘れてはいけません。
例えば、日本ではほとんど収穫できない香辛料。
その多くを輸入に頼っているのが現状ですが、あの小さな香辛料にさえも日本を守るために次の様なことが行われています。
日本で流通している香辛料の99パーセントは輸入されたものであり、生産国で栽培、収穫、天日乾燥される過程で菌や害虫の汚染は避けられず、しかも、収穫前から香辛料と共生状態にある菌の数も著しい。現状では、高圧蒸気処理により殺菌を行っているが、この方法によると香辛料の香味が低減するばかりでなく色調変化が著しく…
神戸商工会議所・香辛料の殺菌方法の見直しより
本当に自然であるものに囲まれて暮らしたいです。
住まいが原因かもしれないと思って、様々な会社の住まいを体感しましたが、やっぱり子どもは反応してしまいます。どうしていいのか分からず、けれども何とかしたいという気持ちで調べていたところ、こちらのブログに行き着きました。
(大阪府 Tさん)
今回は、Tさんのメールの一部を抜粋しながら紹介しましたが、この様なお問い合わせはたくさんいただきます。
こうした方々にとっては、輸入された木材(特別加工がされていないもの)も輸入の際の消毒・殺菌に使われる薬剤などが刺激になってしまうのではないかと思うのです。
この様な点を踏まえると、「輸入された木材は無垢材ではない」と私たちは考えています。
つまり、自然のあるがままの姿で輸入されるものは、とても少ないということです。
また、こちらの記事もお読みください。
こうして輸入というものを見ると、生活を豊かにする側面もありながら、様々な課題もあることが見えてきます。
コロナウィルスの終息を願うことはもちろんのことですが、この機会に、輸入品と私たちの暮らしというものも見つめ直したいと思います。
まとめ
新型コロナウィルスの広がりを機に、私たちの生活を見直してみました。
人の出入りがもとで感染が広がるということはとても分かりやすいですが、実は輸入品によっても、虫や菌が広がることもあるのです。
- 輸入品と共に虫や菌が国内に入ってくるのを防ぐために、厳しい検査・処理が行われている。
- そのため、なかなか「自然のまま」という輸入品は少ない。
- 人によっては、法で定められた殺菌処理などが行われた薬剤に反応してしまうことがある。
貿易によって私たちの暮らしは飛躍的に便利になりましたが、それとは引き換えに失いつつあるものも見えてきた様な気がします。
コロナウィルスの広がりはとても残念なことではありますが、こういう時でも力強く生きている山の木々をみながら、このピンチを乗り越えていきたいと思います。
こちらの記事も輸入と深い関わりがあります。