こんな質問がとても多いです。
そこで、今回は、
無垢材が汚れてしまった場合のお手入れ方法と注意点を実例を交えて紹介します。
一般的な無垢材の場合は、汚れをとったあとに塗装が必要だが、
無塗装の良質な無垢材の場合は汚れをとるだけで全く問題なし
ただし、どの無垢材でも重曹を用いるのは基本的に禁止!
これがどういう事なのか、雨によるシミができてしまったので、綺麗にする様子を紹介しながら、解説をします。
その前に、なぜ多くの方が床の汚れや傷が気になるのか確かめておきましょう。
なぜ、多くの方が床の汚れや傷が気になるのか?
床は、足で踏まれる場所ですから、長年生活をしていると傷ができたり、汚れたりするものです。
ところが、見栄えやコストを抑えるために、近年、よく用いられる床材は、複合フローリング(表面に化粧板が貼ってあるもの)に変化していきました。
軽くて施工のしやすいし、安価なのがメリットですが、傷が入ってしまうと、内部が露出してとても目立ってしまいます。
それでは困るので、表面にワックスを塗るのがもはや常識となりました。
表面がツヤっとして綺麗に見えますが、このワックスも生活をしていると次第に剥がれ、ツヤがある部分とツヤがない部分ができてしまい、不自然さが目立ってくるようになります。
少し視点を変えると、
ということが言えます。
例えば、
- 新しく買ったステンレス製の鍋にすすがつくと気になる。
- 土鍋の場合、少々使い混んだ方が馴染んだ雰囲気が出てくるものです。
- ヘアーカットをした直後は違和感を感じても、数日もすれば馴染む。
この様に人の感覚を丁寧に見ていくと、人の手が大きく入れば入るほど、自然に発生した問題が違和感として感じるというのが見えてきます。
床の傷や汚れが気になる…という声がとても多いのは、それだけ使われている床が人工的なもになってきているという証です。
一方、これまでに良質な無垢材(音響熟成®︎木材)の床で生活されている方や古民家で生活されている方など、多くの方と話をしてきましたが、細かな汚れは気にされていないという印象です。
こんな話をしてくれた方もいます。
子どもがいたら、暴れたり、転んだり、物を落としたり…いろいろなことがありますよ。でも、それは自然なことで、ちょっとした傷も思い出になるかなぁと思っています。傷もすぐに目立たなくなるし、気付いた時には、あの傷が無くなっているなぁ…なんて事もたくさんあります。
私も以前は、一般的なフローリングの家に住み、頑張ってワックスをかけていましたが、あの頃は、子どもが物を引きずったくらいでも怒っていましたね。
そうは言うものの、生活をしていたら無垢材の床の住まいだって、汚れを何とかしたい…と思うことに遭遇します。
そこで、先日出来た少し気になる雨によるシミを綺麗にしてみました。
実際に無垢材にできた雨によるシミを綺麗にしてみました
2020年の夏の終わりには激しい雨がたくさん降りました。
外出の際に、二階の窓を閉めるのを忘れていたことがありました。
そんな時に限って、激しい雨が降り、バルコニー叩きつけられてハネ上がり室内の床を濡らしてしまったようです。
帰宅すると、窓際の床はしっとりと濡れていました。
そして、その水が乾くと、上の写真のようにシミができますが、全く心配することはありません。
実際に、5分程度で綺麗にしてみました。
STEP1 メラニンスポンジ(激落ちくん等)で優しくこする
たっぷりの水を含ませたメラニンスポンジで汚れた箇所を優しくこすります。
メラニンスポンジは、ヤスリの様なものですから、表面を少し削っているという認識になります。
ですから、力任せに擦るのではなく、往復回数を増やして綺麗にするようにしましょう。
かなり優しい力で擦ったのですが、詳しい理由は、【傷はつくの?】メラニンスポンジで汚れが落ちる理由を解説!にて紹介しています。
STEP2 水を軽く絞った雑巾で表面を拭く
汚れが取れたと思ったら水を軽く絞った雑巾で水分を拭き取り、表面が乾くのを待ちます。
完全に乾くと汚れが落ちただけではなく、より綺麗になった印象を受けるはずです。
乾くとこの様な感じとなり、作業は終了です。
比較のためにこの様な処理をしましたが、当然、残った部分も後に綺麗にしました。
重曹をつかって無垢材を綺麗にする場合は注意が必要!
重曹を使って掃除をすることは、洗剤などを使って掃除をするよりも随分環境に優しいと言われています。
ですから、無垢材の汚れを落とすのに重曹を使おう!と思う方も多い様です。
ところが、
そのイメージで重曹をたっぷりと付けた雑巾で拭き掃除をすると、この様に黒くなってしまうことがあるので注意が必要です。
梅江製材所(https://www.umee-seizaisho.com/special78.html)
お掃除にご注意!杉板×重曹に落とし穴より
ここまで激しい色の変化をみたのは初めてですが、重曹濃度が高ければ、この様に変色してしまう可能性も考えられます。
ですから、重曹の利用はできるだけ避けるようにし、少し汚れが強いなぁ…と感じた場合は、お酢やレモン汁など(酸性のもの)を汚れた部分につけて拭き取るようにしましょう。
私の場合は、10年以上、音響熟成®︎木材と一緒に暮らしていますが、メラニンスポンジを使うことも少なく、普段は月に一度水拭きをする程度です。
なお、塗装をしている無垢材の場合は、年に1度は塗装をしてやる必要があります。
なぜ、塗装をしてやる必要があるのか?については、無垢材のフローリングにワックスは必要か?【本物の無垢材であれば不要】をご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございます。
音響熟成®︎木材に関心を寄せていただく機会が増えてとても嬉しく思います。
施工エリアや木材の事、住まいやアレルギーなどに関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせよりメッセージをお送りください。