ホルムアルデヒドの症状を軽減させるために【住まいベイクアウト】

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住まいと人の成長は深い関わりがあるのか?そんなことを追求する。住まいとアレルギーやアトピー、学力との関係にも注目している。現在、国内外の子ども達と関わりながら、住まいに関する書籍や冊子などの連載も行っている。要するに住まいのオタクである。

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赤ちゃんや小さな子どもがいる方は、ホルムアルデヒドって大丈夫なの?と何度か気にされたことがあるはずです。

ホルムアルデヒドは、布製品・住まい(家具・フローリングなど)に多かれ、少なかれ含まれています。

ここでは、住まい(建材)から発生するホルムアルデヒドや化学物質を軽減させる方法「ベイクアウト」について見ていきます。

そもそもホルムアルデヒドとは何か?なぜ、様々なものに含まれているのかを知りたい方は、この記事を参照してください。
赤ちゃんがいるからホルムアルデヒドが心配【見えない裏側の話】

 

私の場合はこんな経験をしました。

  • 子どもの肌がボロボロになり、酷いアトピーの状態が続いた。
  • 子どもは、衣類・食品・住まいなどに対して強いアレルギー反応を示した。
  • 普通の家に住むことができない。
  • スーパーで適当に買い物をするわけにはいかない。

こんな状態の生活が続きましたから、問題の原因とも思われるホルムアルデヒドだけでも、なんとか除去して暮らすことができないかと様々な方法を試しました

その経験と資料をもとに、ベイクアウトと呼ばれる方法を紹介します。

結論:ベイクアウトは理にかなった方法であるがオススメできない

その理由について解説します。

 

ホルムアルデヒドを減少させる手法、ベイクアウトとは?

ベイクアウトとは、フローリング・ビニルクロスなどの建材に含まれる化学物質(VOC)を意図的に揮発させてる方法です。

一般的には次の様な方法で行われます。

  1. 暖房機器を用いて、室内の温度を30〜40℃程度にする。
  2. そのまま数日間放置
  3. 換気をしっかりとする

一般的な住まいの場合、建材などに含まれるホルムアルデヒドをはじめ様々な化学物質(VOC)は、長い年月(10〜20年)をかけて揮発すると言われています。

この揮発を早めようという作戦ですが、なかなか難しいのが現状です。

 

なぜ、ベイクアウトをオススメできないか?

ベイクアウトは理にかなった方法の様に感じますが、オススメできない理由を解説します。

ホルムアルデヒドには、「移染」という性質がある

ホルムアルデヒドは、他のものに吸収・吸着されやすい性質をもっています。

つまり、ホルムアルデヒドを含まないものを、ホルムアルデヒドが含まれる空気中に置いておくと、吸収してしまうということが起きてしまいます。

これを「移染」と言います。

 

ベイクアウトをすることで、建材からホルムアルデヒドが出てくることは期待(実際は多少しか出てこない)できますが、換気の方法・タイミングを誤ると、問題のないものまでも、「移染」されてしまうリスクがあります。

山形大学をはじめ、様々なところでベイクアウトについてデータがとられていますが、建物・建材の種類によってベイクアウトの効果が様々です。

つまり、

効果が十分出るベイクアウトを自分でするのは相当難しい

ということです。

 

経験談 実際にベイクアウトをした結果

冒頭で、伝えたり通り、私の子どもが化学物質に敏感に反応するので、ベイクアウトを試してみたことがあります。

もちろん、研究機関ではないので、濃度などを測定して結果を分析することはできませんが、子どもの悲惨な肌が落ち着くという気配は感じられませんでした。

 

また、ヤフー不動産にはこんな投稿があります。

ベイクアウトについて(ヤフー不動産より)

一週間前に届いた家具が換気しても臭うので、昨日の夕方から浴室乾燥機でベイクアウト法をしてしまいました。
その最中気になって何回か覗いたりして空気を吸ったからか、夜からずっと息がしにくいです。 ベイクアウト法も今ではよくないと言われてると、あとで調べてわかり、とても後悔しております。 臭いも確かにキツくなったきがします。 赤ちゃんもいるのですが、赤ちゃんが一番気がかりです。 ちなみに、家具は国産でF☆☆☆☆のもので、シックハウス対策をされてるものだそうですが、ベイクアウト法をしたことにより逆に有害物質が出てるとかの可能性はありますか?? 今はベイクアウト法を辞めて換気してますが、何か対策はないでしょうか。 どなたかお知恵をお貸しくださいませ。

ヤフー不動産より https://realestate.yahoo.co.jp/knowledge/chiebukuro/detail/10136302000/

理屈では、いい方法の様に見えますがなかなか難しいのが現状です。

研究機関はどの様に捉えているのか、さらに詳しく見ていきます。

 

ベイクアウトは効果0ではないが不安が残る

ベイクアウトについて様々な研究が行われていますが、ここでは次の文書をもとに重要な点だけを取り上げながら解説します。

 

ベイクアウトの効果について

この文の中でも、ベイクアウトについて次の様に書かれています。

ベイクアウトの効果は、この場合、濃度の2割減につながったことになるが、ベイクアウトの時間や温度によってその効果は変わってくる。一般的には,温度は高いほど、時間は長いほど効果は上がるものと思われるが、温度の上げすぎは、建材や仕上げ材にそりをもたらすことになるし、長時間のベイクアウトは、いろいろな意味でコスト高となるが、それに見合う効果が得られるかどうかは必ずしも明確ではない。

 

室温を24時間、33℃に保ち、ベイクアウトした結果が次のグラフに表されています。

シックハウス問題について考えるより 引用

多少の効果は見られますが、大きな効果を期待するのは、難しそうです。

そもそも、あなたは「ホルムアルデヒドがない空間」を求めているのではなくて、

「健康的で安心して家族が暮らせる住まい」を求めているはずです。

では、他の化学物質(VOC)はどうなのでしょう。

気になる方はこちらの記事もお読みください。

住まいに当たり外れがあるって本当?(仮タイトル・執筆中)をお読みください。

 

まとめ

ホルムアルデヒドなどの化学物質が気になる方のために、私の経験と資料をもとにベイクアウトという手法について解説しました。

  • ベイクアウトは室内の温度を上昇させて意図的に化学物質を揮発させてしまう方法。
  • 自己流で挑戦してみたが、何ら変化を感じなかった。
  • 研究による結果を見ても、多少効果があるという程度である。

 

なぜ、私たちが住まいの環境にとことんこだわるのか?については、
【PROFILE】私たちについてをご覧ください。

また、自然な環境がどれだけ素晴らしいものかについては、
疲れを感じたら近くで森林浴をしよう【少し歩くだけで効果は絶大】をお読みください。

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